私たちの暮らしに、電気は必要不可欠です。冷蔵庫や洗濯機などの生活家電、エアコンや扇風機などの冷暖房器具といったものがない暮らしは、もはや考えられません。電気を使う製品が家中にあふれており、それに伴って電気の消費量も多くなっています。この記事では、電気に頼った生活のなかで電気代を少しでも安く抑えるにはどうしたらよいのかについて説明します。
目次
家庭での節電方法とは?
家庭での節電方法
節電方法:1
家庭での節電方法1つ目は、古い家電の買い替えを検討することです。新しい家電は省エネ設計になっているものが多く、買い替えるだけで節電になる場合があります。特に、エアコンや冷蔵庫などのように消費電力が大きいものを長年にわたって使っているのなら、最新のものにするだけでかなりの節電になる可能性が高いです。また、照明器具をLEDに変える事もお勧めです。LEDは蛍光灯より消費電力が少なく長持ちします。家電製品の省エネ技術は年々進歩しています。最新家電に変えるために購入費用は掛かりますが、電気代や性能を考えると新しい家電に買い替えた方がよい場合もありますので検討してみましょう。
家電の省エネ化(家電買い替えによる電気代節約例)
●冷蔵庫:-43%
※定格内容積401~450Lの2008年冷蔵庫と2018年冷凍庫の比較
●照明器具:-85%
※ほぼ同じ明るさの一般電球と電球系LEDランプとの比較
●テレビ:-32%
※2010年の32V型液晶テレビと2018年の32V型液晶テレビの比較
●エアコン:-4%
※冷暖房兼用・壁掛け型・冷房能力2.8kWクラス省エネルギー型の代表機種の単純平均値)
●温水洗浄便座:-33%
※2008年の製品と2018年の製品の年間消費電力量の比較(瞬間式)。節電機能を使用した場合
環境省_しんきゅうさんより
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節電方法:2
2つ目は、白物家電(生活家電)の使い方を見直すことです。白物家電とは、家事に広く利用される生活に深く関連する家庭用電化製品のことです。例えば、冷蔵庫は、壁から適切な距離をあけて放熱スペースを確保する必要があります。正しい設置をしないと、余分な電力を消費する原因となります。食品の詰め込みすぎも、電力消費が多くなる原因ですので注意しましょう。洗濯機であれば、まとめ洗いにすることを心がけたり、洗濯コースを使い分ける事でも節電になります。天気のいい日は脱水時間を短くするなど工夫しましょう。掃除機を使うときもフィルターはいつも清潔にしておくことを心がけるとゴミの吸引力も強く掃除時間も短縮につながります。その他、節電につながるポイントは下記を参考にしてみましょう。
節電になるポイント
●冷蔵庫
- 放熱スペースを確保して設置する
- 冷蔵庫の上には物を置かない
- 詰め込みすぎは禁物!
- ドアの開閉は少なく短く!
- ドアはしっかり閉め、はさみこみに注意
- 熱いものは冷ましてから入れる
- 冷気の吹き出し口や吸い込み口をふさがない
- 冷蔵庫の上や背面の掃除も忘れずに!
●洗濯機
- 洗濯ものはできるだけまとめ洗いをする
- 洗濯コースを使い分け(衣類の洗濯表示を確認し同じものをまとめて洗う)
- 天気のいい日は脱水時間を短くする
洗濯機の定格容量以下なら一度に洗う量が多いほど、水や電気の節約になります。ただし洗濯物を入れすぎると衣類の回りが悪くなり、消費電力が増えます。洗濯物の入れすぎには注意しましょう。
●掃除機
- 紙パックやフィルターをこまめにチェックし清潔に!
- 掃除機のお掃除モードを使い分ける
- 掃除機をかける前に部屋を片付けよう(ごみをまとめておく)
- ノズルを使い分ける
節電方法:3
3つ目は、冷暖房器具の使い方を見直すことです。夏でも冬でも、エアコンは扇風機やサーキュレーターと併用して冷暖房の効率を上げましょう。サーキュレーターは、室内の空気が循環するような流れを作ってくれるためエアコンを効率的に稼働させることができます。また、夏は設定温度を高めにし冬は設定温度を低めにして、できるだけ服装などで温度設定を夏は高めに冬は低めに設定するとより節約になります。
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節電方法:4
4つ目は、断熱対策を取り入れることです。新しく家を建てる時やリフォームの時に、二重窓にすると夏でも冬でも家のなかの温度が外気の温度に左右されにくくなるため効果的です。賃貸住宅であっても、窓用の断熱シートを使うなどの方法をとることができます。DIYなどで、家の窓のサイズに合わせた内窓を作るという方法もあります。最近の新築住宅やマンションは高気密・高断熱住宅が増えていますが、節電の為に住宅を新築するというのは難しいことです。市販の断熱シートなどを利用して工夫してみましょう。
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節電方法:5
5つ目は、節電に効果的な暮らしを心がけることです。冷暖房を多く使う時期は、できるだけ家族が同じ部屋に集まってその部屋だけ冷暖房を入れるのがよいでしょう。家に1人だけしかいない時間は図書館などで本を読んだり勉強したりする時間にあてるなど、家から出て他の建物の中で過ごすこともひとつの手です。
節電方法まとめ
- 古い家電は買い替える
- 白物家電の使い方を見直す
- 冷暖房器具の使い方を見直す
- 断熱対策を取り入れる
- 節電に効果的な暮らしをする
エアコンの節電方法!
冷暖房機器を使用する時には、サーキュレーターを併用すると空気の循環がよくなり冷暖房の効率がよくなります。冷暖房機器の中でも特にエアコンの電気代が気になる方も多いと思います。エアコンは家庭の中の電気代に占める割合も大きいのでエアコンの節電方法についても確認しておきましょう。
エアコンは運転を開始する時や外気温と設定温度の差が大きいときに電気を多く使います。そのため、再度つける間の外気温の変化を考えずにこまめに運転を入切しないようにしましょう。内温度は冷房時28℃、暖房時20℃が目安です。カーテンやすだれなどを利用し室内の外気温の影響を緩和させましょう。また、室外機の状態によって電気代は変わってきます。室外機にごみやほこりがたまっていたら掃除を行ったり、周りに物はおかないようにしたり日陰への設置を心がけると節約につながります。エアコンの掃除も大切です。エアコンはクリーニングを行う事で内部の動きがスムーズになり風量がアップするため少ないエネルギーで運転させることができます。フィルターはこまめに掃除し内部のよごれも定期的にクリーニングしましょう。
エアコンの節電ポイント
- こまめに入切しない!
- 室内温度は適切に!(服装などで調節しましょう!)
- カーテンやすだれ、断熱シートの活用
- 室外機のメンテナンスも忘れずに!
- こまめにフィルターや内部の掃除をする
- サーキュレーターで空気を循環させる
- エアコンのタイマー機能を上手に使う(就寝やちょっとした外出時など)
- 風向きの調節を上手に行う
- 長期間使わないときはプラグを抜く(春や秋などのオフシーズン)
節電以外に電気代を安くする方法はある?
契約アンペアや電力プランを見直す方法
節電以外に、契約アンペア(A)や契約プランの変更などを変更することで現在の電力会社のまま電気代を安くする方法があります。まずは、契約アンペア(A)が現在の使い方に合っているかどうか確認してみましょう。契約アンペア(A)が上がれば上がるほど、基本料金が高くなります。電気を使わない家庭や電化製品の節約を心がけている家庭などでは、契約アンペアはできるだけ下げたほうがよいでしょう。ただし、下げすぎるとブレーカーが頻繁に落ちるようになるため注意が必要です。(アンペアの見直しは、アンペア制を採用しているエリアに限る)
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次は、契約プランの見直しです。電力自由化が導入されてから、大手の電力会社でも新しいプランを作っているところがあります。従来のプランのままずっと見直していない人は、損をしているかもしれません。
現在契約している電力会社でも、今より自分の生活スタイルでお得に利用できるプランがあるかどうか、確認してみてはいかがでしょうか。電力小売全面自由化以降に大手の電力会社も新しいプランを発表しています。プランを変更するだけで電気代が安くなる可能性があります。また、電気料金の支払い方法も重要です。大手の電力会社では、口座引き落としにすると55円が割り引かれるようになっているところもあります。クレジットカードでポイントを貯めている人もいるでしょう。どちらがお得になるかはクレジットカードのポイント還元率や月々の電気代をどのくらい使っているかによります。自分にとってお得なほうを選ぶことができているか、一度確認してみてはいかがでしょうか。
電力会社を変更して電気代を安くする方法
電気の使い方を変えずに電気代を安くする方法で一番簡単にできるのは、電力会社を変更することです。一般家庭でも電力自由化がスタートして電力会社も自由に選べるようになっています。さまざまな特徴のある電力プランを出している会社がたくさんあります。一括比較サイト などを利用して、どれだけ安くなるか試してみましょう。ただし、従来の電気プランで契約しているオール電化住宅などは、安くならない可能性があるため注意してください。
一般家庭用向けのガスも自由化となっています。ガス会社は電気の販売、電力会社はガスの販売を行っている会社も増えてきました。電気とガスをひとつの会社にまとめると光熱費が安く抑えられるなどお得なプランもあります。よく旅行や出張にいく人は旅行会社が提供している電力サービスがお得に利用できるかもしれません。電気とガス、電気と旅行、電気と携帯電話などセットプランでまとめてお得にすることができます。自分の生活のなかでよく使うものと電気をセットにできないかどうかも、チェックしてみるとよいでしょう。
また、環境のことも考えつつ節電を意識している人は、再生可能エネルギー比率の高い電力会社を選ぶこともできます。自治体や地域に根ざした電力会社も様々に多くあります。再生可能エネルギー比率の高い電力会社は環境に優しいエネルギーの発電に力を入れていたり、自治体や地域に根ざしている電力会社は、地域活性化の目的も兼ね備えていたりとさまざまな特徴があります。自分の住むエリアにはどれくらいの電力会社があってどのような電力プランがあるのかを調べるのは大変です。そういった場合には、一括比較サイトを利用すると便利です。
この記事のまとめ
日々多くの電化製品に囲まれて電気はなくてはならないものになっています。多くの家電に囲まれて暮らしていますが使う電化製品が多くなると電気代も高くなってしまいます。節電を意識して電気の使い過ぎには注意しましょう。
- 電化製品の使い方や暮らし方を見直し、古くエネルギー消費が多い家電は買い替えることで大きな節電効果がある
- 契約している電力会社の契約アンペアや電気プランを変更
- 電気代は電力会社を変更することで安くすることができる
家族の人数や生活スタイルなどが世帯ごとに違うため、電気の使い方は人それぞれです。電力自由化が導入され一般家庭でも電力会社を選ぶことができます。多くの選択肢が広がっている時代ですから、自分に合った電力会社を選択しましょう。まずは一括比較サイト などを使って、現在の使い方のままどのくらい電気代が安くできるかチェックしてみてはいかがでしょうか。