電力自由化前後から導入が進んでいるスマートメーターですが、今までのメーターとは何が違うのでしょうか。
スマートメーターとは
スマートメーターとは、メーター内に通信機能を持たせた高機能な電力メーターです。スマートメーターの「スマート」はスマートフォンの「スマート」と同じく「賢い」を意味する単語です。
スマートメーターによって可能になる機能の例をいくつか挙げていきます。
自動検針
従来のアナログ式のメーターは月1回の検針でメーターの値を検針員が読み取る必要がありました。スマートメーターでは、電力使用量を通信回線を用いて30分ごとに電力会社に送信することができます。また、家庭内でも30分ごとの電力使用量を把握することができます。
家電との連携
無線通信で家電と通信して電気使用量をもとに家電を制御する技術の研究が進んでいます。例えば、あらかじめ指定しておいた電力使用量に達したら、照明の明るさを落とすなどのように自動的に節電できる仕組みができるようになります。
リモート接続・切断
従来のメーターでは、供給開始や供給停止を行う時に作業員が現地に赴く必要がありましたが、スマートメーターでは通信機能を利用して現地に赴かずに接続・切断ができるようになります。
スマートメーター導入のスケジュール
スマートメーターは地域の電力会社が無料で交換を行っていますが、その交換スケジュールはどうなっているのでしょうか。
各電力会社から発表されているスマートメーターの導入計画をまとめておきます。
- 北海道電力: 2023年度末までにすべての利用者への設置を完了する。
- 東北電力: 2023年度末までにすべての利用者への設置を完了する。
- 東京電力:2020年度までにすべての利用者への設置を完了する。
- 北陸電力: 2024年3月までにすべての利用者への設置を完了する。
- 中部電力: 2023年3月までにすべての利用者への設置を完了する。
- 関西電力:2022年度までにすべての利用者への設置を完了する。
- 中国電力:2023年度末までにすべての利用者への設置を完了する。
- 四国電力:2023年度末までにすべての利用者への設置を完了する。
- 九州電力:2023年度末までにすべての利用者への設置を完了する。
- 沖縄電力:2024年度末までにすべての利用者への設置を完了する。
このように、2024年3月末までにはすべての家庭でスマートメーターが導入される計画となっています。
特に何もしなくても、今使っているメーターの耐用年数が過ぎた段階で各電力会社(東京電力は東京電力パワーグリッドが行う)がスマートメーターへの交換を行います。耐用年数を迎える前でも、交換を希望したり、電力会社を地域の電力会社以外に契約を切り替えたりすれば、スマートメーターへと交換されます。