九州の新電力会社であるイデックス(IDEX)でんきは、サービスステーションでおなじみの株式会社新出光が行っている電力販売です。現在、電気の販売は九州エリアのみとなっていますが、古くから九州地方でガソリンスタンドを運営する会社のため馴染み深いという九州エリアの人も多いでしょう。それでは、イデックスでんきの特徴について紹介していきます。
目次
イデックスでんきにはどんなプランがあるの?
イデックスでんきは、九州のエネルギーを支えてきた新出光が運営し2015年4月には高圧電力の販売をスタートさせています。高圧電力では、北海道、四国、沖縄エリアを除いて本州と九州で高圧電力の販売を行っています。2016年7月に一般家庭向けの電力販売もスタートし、一般家庭向けの供給は九州エリアのみとなりますが、低圧電力と高圧電力を合わせた年間の供給電力量は10億kWhにも及ぶ実績のある会社です。九州エリアで販売する一般家庭向けの電気プランは、4プランあります。
ファミリープラン(家庭向け)
イデックスでんきのファミリープランは九州電力の従量電灯Bに相当するプランです。イデックスでんきは、契約アンペア(A)によって設定されている電力量料金単価が違うようです。アンペアによっては九州電力の従量電灯Bと同じ設定になっていたりもしますが、120kWh/月以上使う家庭であれば、どのアンペアで契約している家庭でも九州電力の従量電灯Bより確実に電気代を安くすることができます。
基本料金
区分 | 単位 | 料金単価(10%税込) | |
---|---|---|---|
イデックスでんき | 九州電力 | ||
ファミリープラン | 従量電灯B | ||
10A | 1契約 | 294.03円 | 297.00円 |
15A | 441.03円 | 445.50円 | |
20A | 588.06円 | 594.00円 | |
30A | 882.09円 | 891.00円 | |
40A | 1,176.12円 | 1,188.00円 | |
50A | 1,455.30円 | 1,485.00円 | |
60A | 1,728.54円 | 1,782.00円 |
電力量料金
区分 | 単位 | 料金単価(税込) | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
イデックス電気 | 九州電力 | |||||
ファミリープラン | 従量電灯B | |||||
10~20A | 30A | 40A~50A | 60A | |||
最初の120kWhまで | 1契約 | 17.46円 | 17.27円 | 17.05円 | 16.87円 | 17.46円 |
120kWhをこえ300kWhまで | 22.83円 | 22.07円 | 22.07円 | 22.07円 | 23.06円 | |
300kWh超過分 | 25.52円 | 23.39円 | 23.90円 | 23.90円 | 26.06円 |
夜トクプラン(家庭向け)
イデックスでんきの夜トクプランは、九州電力の電化でナイト・セレクトに相当するプランです。オール電化住宅や夜間に電気を多く使う家庭用のプランになっています。イデックスでんきの夜トクプランも九州電力の電化でナイト・セレクトプランと比較し、基本料金、電力量料金ともに安い単価で設定されています。九州電力の夜間に電気料金が安くなる電化でナイト・セレクトで契約している人はイデックスでんきに変更するだけで電気代が安くなるという事です。
基本料金
区分 | 単位 | イデックスでんき | 九州電力 | |
---|---|---|---|---|
夜トクプラン | 電化でナイト・セレクト | |||
契約電力が10kW以下の場合 | 1契約 | 1,600.50円 | 1,650.00円 | |
契約電力が10kWをこえる場合 | 15kWまで | 4,268.00円 | 4,400.00円 | |
15kW超過分 | 1kW | 533.50円 | 550.00円 |
電力量料金
春:3/1~6/30
秋:10/1~11/30
休日:土、日、祝日、1/2~3、4/30~5/2、12/30~31
夜間:22時~翌朝8時
区分 | 単位 | イデックスでんき | 九州電力 | |
---|---|---|---|---|
夜トクプラン | 電化でナイト・セレクト | |||
平日昼間 | 夏冬 | 1kWh | 26.03円 | 26.84円 |
春秋 | 23.22円 | 23.95円 | ||
休日昼間 | 夏冬 | 20.57円 | 21.22円 | |
春秋 | 17.28円 | 17.82円 | ||
夜間 | 12.80円 | 13.21円 |
ビジネスプランA(店舗向け)
イデックスでんきのビジネスプランAは、九州電力の従量電灯Cに相当するプランで電気使用量が多い商店や事業所、飲食店向けとなっています。商店などの事業を行っていなくても電気使用量が多い大家族で九州電力の従量電灯Cで契約する人はこのビジネスプランAと比較してみましょう。ビジネスプランAは、基本料金が九州電力の従量電灯Cと同じ単価で設定されているようですが、電力量料金単価が1段階目から安い設定になっているため商店や電気を多く使う家庭も電気代の節約が可能になります。
基本料金
区分 | 単位 | 料金単価(10%税込) | |
---|---|---|---|
イデックスでんき | 九州電力 | ||
ビジネスプランA | 従量電灯C | ||
6kVA以上 | 1kVA | 297.00円 | 297.00円 |
電力量料金
区分 | 単位 | 料金単価(10%税込) | |
---|---|---|---|
イデックスでんき | 九州電力 | ||
ビジネスプランA | 従量電灯C | ||
最初の120kWhまで | 1kVA | 17.30円 | 17.46円 |
120kWhをこえ300kWhまで | 22.76円 | 23.06円 | |
300kWh超過分 | 23.06円 | 26.06円 |
ビジネスプランB
イデックスでんきのビジネスプランBは、九州電力の低圧電力相当のプランで、動力を使用している事業所や工場など向けです。動力を利用している事業所や工場などは電気代コスト削減にイデックスでんきのビジネスプランBに注目してみるとよいでしょう。基本料金、従量料金ともに九州電力の低圧電力プランより安い単価となっているため確実に電気代を抑えられます。
イデックスでんきに変えるとどのくらい安くなる?
イデックスでんきに変えたらどれくらい電気代が安くなるか比較してみます。九州エリアの多くの一般家庭では、2016年4月の電力自由化以前九州電力の従量電灯Bと契約していました。九州電力の従量電灯Bに契約している人がイデックスでんきに変更するとどれくらい安くなるか計算してみます。イデックスでんきは契約アンペアによって定められている電力量料金単価が異なっていますが、どちらも九州電力の従量電灯Bより安くなっています。
ケース1:4人家族(50A_1か月の電力使用量470kWh)
●九州電力従量電灯B → イデックスでんき ファミリープラン
イデックスでんき | 九州電力 | 差額 | ||
---|---|---|---|---|
電気代 | 基本料金 | 1,455.30円 | 1,485.00円 | -29.70円 |
電力量料金 | 10,081.60円 | 10,676.20円 | -594.60円 | |
1か月の電気代 | 11536円 | 12161円 | -625円 | |
1年間の電気代 | 138,432円 | 145,932円 | -7,500円 |
ケース2:2人家族(30A_1か月の電気使用量300kWh)
イデックスでんき | 九州電力 | 差額 | ||
---|---|---|---|---|
電気代 | 基本料金 | 882.09円 | 891.00円 | -8.91円 |
電力量料金 | 6,045.00円 | 6,246.00円 | -201.00円 | |
1か月の電気代 | 6,927円 | 7,137円 | -210円 | |
1年間の電気代 | 83,124円 | 85,644円 | -2,520円 |
※電気料金の合計額は円未満切り捨てで請求となります。
※計算を簡易にするために年間で使用量に変動はないとしています。
※電気代の燃料費調整額及び再生可能エネルギー発電促進賦課金は含まれていません。
イデックスでんきの特典や割引を利用して電気代をもっとお得に!
イデックスでんきは、電気料金単価が安く設定されているだけではなく、特典や割引も用意されているようです。毎月の電気代に応じてポイントの付与を受けられたり、イデックスの発行するクレジットカードで電気代の支払いを行うことで電気代が割引となったりします。更に1年間契約を継続した人には1年満了ごとに満了月翌月の電気代を割り引いてもらえたりと特典がたくさんあります。
新電力会社は、従来のような検針票の発行がなく、マイページで使用量や今月の請求金額などを確認するような電力会社が多いです。イデックスでんきも同じようにマイページでさまざまな情報を確認出来ますが、電気の使用量兼請求書の紙での送付を希望しない場合、ペーパーレス割引として毎月電気代の割引を受けられたりします。
種類 | 特典 | |
---|---|---|
選べる!ポイントサービス | dポイント | 電気代100円につき1ポイント |
WAONポイント | 電気代200円につき1ポイント | |
イデックスクラブポイントカード | 電気代の支払い | 毎月55円(税込)の電気代割引 |
イデックスクラブカード | 毎月55円(税込)の電気代割引 | |
契約継続割引 | 契約継続 | 1年満了ごとに満了月翌月の電気代500円(税込)割引 |
ペーパーレス割引 | 郵送不要 | 毎月55円(税込)の電気代割引 |
このように多くの特典があるイデックス電気ですが、前項で比較した電気代のモデルケースで特典を受けるとどのようになるかシミュレーションしてみました。
ケース1:4人家族(50A_1か月の電力使用量470kWh)
●イデックスでんき ファミリープラン(2年目契約の初回月)
イデックスでんき | 九州電力 | 差額 | ||
---|---|---|---|---|
電気代 | 基本料金 | 1,455.30円 | 1,485.00円 | -29.70円 |
電力量料金 | 10,081.60円 | 10,676.20円 | -594.60円 | |
dポイント付与 | -115円 (相当) |
- | -115円 (相当) |
|
イデックスクラブカードでの支払い | -55円 | - | -55円 | |
契約継続割引 | -500円 | - | -500円 | |
ペーパーレス割引 | -55円 | - | -55円 | |
1か月の電気代 | 10,811円 | 12161円 | -1,350円 |
特典を利用することでより電気をお得に利用することができそうです。dポイントやWAONポイントを貯めている人にとっても電気代の支払いでポイントが貯まるとなると魅力的です。
電力会社の変更は簡単!
電力自由化前は当たり前のように決められた電力会社と契約していました。電力自由化後に、さまざまな特徴のある新電力会社が登場し、自分のライフスタイルに合った電気プランを選べるようになっていますが、電力会社の変更が面倒だ、難しそうだと思っている人もいるようです。しかし、電力会社の変更は自分で工事の手配を行う必要もなく、工事の立ち合いなども必要ありません。申し込み時に必要な情報を入力するだけで簡単に行う事ができます。家庭の電化製品の使い方を工夫し節電を頑張っている人は電力会社の変更も検討してみるとよいでしょう。電気代の節約は電力会社を変更するという方法もあります。電気代が安くなったと感じている人も多いので一括比較サイトなどを利用しシミュレーションを行ってみるだけでも面白いでしょう。
この記事のまとめ
イデックスでんきの電気は、福岡県福岡市に本社を置く株式会社新出光が販売しています。古くから九州のエネルギーを支えてきた知名度の高い会社が2016年7月から一般家庭向けの電気販売も始めています。現在九州エリアのみでの販売となっていますが、九州エリアに住む人はチェックしておくとよいでしょう。
- イデックスでんきのファミリープランは、九州電力の従量電灯Bと比較し月の電気使用量が120kWh以上使用する人は確実に安くなる
- オール電化か夜間に電気を多く使う人向けの夜トクプランは、九州電力の電化でナイト・セレクトプランと比較すると基本料金、電力量料金ともに安い
- イデックスでんきの電気代の支払でのポイント付与や割引特典を利用することでよりお得に契約できる
2016年の電力自由化以降に多くの新電力会社が登場しました。馴染みのない社名の会社もたくさんありますが、どの会社もさまざまな特徴のあるプランを出しています。たくさんある新電力会社から自分に合ったプランを見つけるのは難しいので、今の電気の使い方を入力して一度に自分の住むエリアで電気の販売を行う電力会社を比較できる一括比較サイトなどを利用し電気代の比較を行うことができます。今まで知らなかった会社でも自分にあった電気プランが見つかるかもしれません。