お風呂上がりやお出かけ前に使用するドライヤーは消費電力が大きいということはご存じの方も多いでしょう。ドライヤーを使うことで実際にどれくらいの電気代がかかるのか、ドライヤーの上手な使い方と合わせて紹介していきます。
電気代の計算方法
多くの方が毎日使用しているドライヤーは、髪の毛を乾かすのに使うだけではなく濡れた靴を乾かすのに使ったりと使用シーンは様々です。そんなドライヤーはどれくらいの電気代がかかっているのでしょうか。
まず、電気代を導き出すには計算式が必要です。電気代を求める計算式は「消費電力(W)÷1000×使用時間(h)×1kWhあたりの電気料金」となります。ドライヤーに限らず様々電化製品の電気代をこの計算式で出すことが出来るのですが、ドライヤーの場合1時間など時間単位で使用することは多くありません。その場合、使用時間(h)を使用時間(分)÷60とし、「消費電力(W)÷1000×使用時間(分)÷60×1kWhあたりの電気料金」という計算式にすることで1分ごとの電気代を出すことが出来ます。
1kWh当たりの電気料金は契約している電力会社や電気の使用量などによって変化しますが、全国家庭電気製品公正取引協議会の新電力料金目安単価より27円/kWhとします。例えば、消費電力が1000Wの家電を1時間使用した場合は「1000÷1000×1×27」となり、電気代は27円ということになるのです。よりご自身の状況に近い電気代を計算したい場合は、毎月届く検針票に電気の使用量(kWh単位)と電気代が載っていますので、そこから計算してみてください。
ドライヤーの電気代はこれだ!
ドライヤーを実際に使用した際の電気代を計算していきましょう。多くのドライヤーで強と弱のモードが設定されており、当然強モードで使用したほうが消費電力は大きくなります。一般的なドライヤーを強で使用した消費電力(1200W)、弱で使用した消費電力(600W)で電気代を計算していきましょう。
強モードで10分使用した場合は、「1200(W)÷1000×10(分)÷60×27」と計算し、電気代は5.4円になります。一方、弱モードで10分使用した場合、「600(W)÷1000×10(分)÷60×27」となり、電気代は2.7円です。
また、女性の場合はドライヤーだけではなくヘアアイロンと併用する方も多いのではないでしょうか。ヘアアイロンは200Wほどの消費電力になるので、こちらも10分使用した場合「200(W)÷1000×10(分)÷60×27」で、電気代は0.9円となります。これにより、ドライヤーを10分、ヘアアイロンを10分併用した場合は、ドライヤーが強モードの場合は6.3円、弱モードで3.6円です。
ドライヤーは1回あたりの使用時間は短いのでそれほど気にならないという方もいるかもしれませんが、毎日複数回使用するケースも多いので意外と電気代はかかっていると言えるでしょう。
冷風も上手く活用しよう
ドライヤーは強弱以外にも、温風ではなく冷風を出すことが出来る機能が搭載されたものが多いです。温風ばかり使用していて、冷風を使用したことがないという方も少なくありません。しかし、冷風が搭載されているのにはきちんとした意味がありますので上手く活用したいところです。
濡れた髪を乾かす時には温風のみを使用するのが一般的ですが、温風を当て続けると水分が飛びすぎて乾燥してしまいます。ところが、温風の後に冷風を使うことで乾燥を防ぐことが可能になります。髪というのは濡れている時はキューティクルが開いてしまっている状態なのですが、冷風を当ててあげることによってキューティクルが閉じ、乾燥しにくくなる効果があるのです。
また、スタイリング時にも冷風は有効です。髪が多かったりボリュームが有りすぎる場合には温風でセットした後に冷風を当てるとボリュームを抑えることが出来ます。逆に髪が少なかったりボリュームが出にくくボリュームを出したい場合にも、髪の根元部分に温風を当ててから冷風を当てるとボリュームが出しやすくなります。これは髪を温めることで柔らかくした後に冷風を当てることで髪の硬化が期待できるからです。
ドライヤーの電気代の節約方法
ドライヤーは毎日使うものですし、出来るだけ節約しながら使いたいという方が多いでしょう。ドライヤーの電気代の節約というとどういうことをすれば良いのかイメージが湧きにくいかもしれませんが、ドライヤーは消費電力が大きいので単純に使用時間を短くするということが最も重要な節約術になります。
時間を短縮するといってもしっかりと乾かす事が出来ていなければ意味がありませんので、きちんと利用した上で時間を短縮する方法を紹介します。
まずは基本的なことですが、ドライヤーで乾かす前にしっかりとタオルドライするということです。タオルでゴシゴシ擦るとキューティクルを傷つけてしまうので、優しく包み込むようにしてタオルに水分を吸収させていくイメージで出来る限り乾かしていきます。この作業をすることでドライヤーの時間は大幅に削減することが出来るでしょう。
また、バスタオルよりもフェイスタオルなどを2枚使って、1枚めが濡れてしまったら2枚目に変えるという方が効率的です。他にも、タオルを被ってドライヤーをするという方法もあります。タオルを巻いてその上からドライヤーを当てると、水分がタオルに吸われ、タオルの水分はドライヤーの熱で外気に飛ばされるので非常に効率が良くドライヤーの使用時間を短縮できます。
電力会社の変更でさらに節約
ドライヤーの電気代は1回あたり数円程度ではありますが、毎日のことなので塵も積もれば山となります。また、髪にとっても良い影響を与えることが可能なので、ドライヤーの使い方をぜひ見直してみましょう。
そして、さらに電気代を安くしたい方には電力会社の変更をおすすめします。地域の大手電力会社から新しく選べるようになった電力会社に切り替えることで、電気代が平均で年間約1万円安くなります。(2017年自社アンケートより)
新しい電力会社に変更しても停電が多くなったり、災害時に復旧が遅れたりすることはなく、今までと同じように使えます。電気の比較インズウェブでは、1か月分の検針票(電気ご使用量のお知らせ)の記載内容から電力会社の料金比較が簡単にできます。電力会社の変更も検討してみてはいかがでしょうか。