自宅の電気料金が、ほかの家庭と比べて高いのか安いのか気になるという人も多いのではないでしょうか。電気代の相場がわかれば参考になりますし、節約の励みになるかもしれません。ここでは、一般家庭での電気代の相場を紹介するともに、電気料金が高くなる原因や料金を下げるポイントなどについて解説します。
目次
一般家庭にかかる電気代の相場は?
一般家庭での電気代の相場について、総務省統計局の家計調査を参考に見ていきましょう。家計調査の第4表 世帯人員・世帯主の年齢階級別によると、全国・二人以上の世帯の2017年平均の電気代は、2人暮らしなら電気代は1カ月9,176円、3人暮らしでは1カ月10,485円、4人暮らしなら1カ月1,1239円、5人暮らしの場合には1カ月12,610円となっています。
2人 | 3人 | 4人 | 5人 | |
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1カ月間の電気代 | 9,176円 | 10,485円 | 11,239円 | 12,610円 |
年間換算電気代 | 110,112円 | 125,820円 | 134,868円 | 151,320円 |
月単位では季節によってぶれるので、年間の金額で比較できるとより正確です。月単位で比較したい場合は、夏や冬などの電力消費が多い時期は少し高めに、春や秋など電力消費が少ない時期は少し低めにみて比較してみるとよいでしょう。
年間電気料金を1人あたりに換算すると、2人暮らしでは55,056円、3人暮らしでは41,940円、4人暮らしでは33,717円、5人暮らしでは30,264円という結果になりました。
電気料金は、2人暮らしなら1カ月あたり9,000円強、3人暮らしで1カ月あたり1万円強、4人暮らしで1カ月あたり1万1,000円強、5人暮らしであれば1カ月あたり1万2,000円強を大まかな目安にするとよいでしょう。世帯人数が増えるほど、1人あたりの電気料金は安くなることがわかります。
世帯人数が増えると電気料金が増える理由は?
世帯人数が増えるほど1人あたりの電気料金は安くなりますが、世帯の合計額でみると電気料金は高くなります。
人数が増えると電気代が高くなる原因のひとつとして、電気使用量が増えて従量料金の段階が上がることがあげられます。また、居住する人数が増えるごとに住宅の部屋数も増えることが多く、契約するときにアンペア数を高めに設定する傾向があることも一因と考えられます。そのほかにも、人数が多くなると普段から使う電化製品の数も増える傾向があることや、洗濯機や冷蔵庫などを、より大型の家電に買い替えることなども挙げられます。
また、ライフスタイルが変化することで電気料金が上がることもあります。たとえば、子供が生まれて家族が日中在宅するようになると、テレビやエアコン、洗濯機などの家電を使う機会が増えて電気料金が上がります。さらに、介護が必要な高齢者と同居するようになれば、汚れ物を洗濯したり乾燥機を使ったりする頻度が多くなりますし、室内を明るく保つのにも電気代がかかります。
地域別の平均電気代を見てみよう!
総務省統計局の家計調査(2018年)のデータを参考に1か月にかかる電気代をランキングにしてみました。ランキングを見ると寒い地域が電気代高い傾向にあるようです。
1か月の電気代 | 年間換算電気代 | ||
---|---|---|---|
1 | 沖縄地方 | 8,673円 | 107,076円 |
2 | 関東地方 | 8,732円 | 104,784円 |
3 | 九州地方 | 8,752円 | 105,024円 |
4 | 近畿地方 | 8,964円 | 107,568円 |
5 | 北海道地方 | 9,043円 | 108,516円 |
6 | 東海地方 | 9,062円 | 108,744円 |
7 | 中国地方 | 9,620円 | 115,440円 |
8 | 東北地方 | 9,965円 | 119,580円 |
9 | 四国地方 | 11,022円 | 132,265円 |
10 | 北陸地方 | 11,689円 | 140,268円 |
使う家電によっては平均よりも電気代は高くなってしまう
大型の家電を使用したり、消費電力の高い家電を使っていたりすると平均よりも電気代が高くなってしまうケースがあります。
同じ家電であっても、大型になるほど消費電力が大きくなる傾向にあります。テレビの場合はサイズが大きくなるにつれて消費電力も増えてきますし、2Kテレビよりも解像度の高い4Kテレビに買い替えると、より消費電力が上がります。また、洗濯物を自然に乾かすか、洗濯機で乾燥まで済ませるかによっても電気代が変わってくることでしょう。
さらに、古い家電を使い続けていると電気料金が下がりにくいこともあります。たとえば、24時間365日稼働させる冷蔵庫の場合、10年程度使用している古い冷蔵庫と最新の冷蔵庫では、電気代に大きな差が出てきます。古い冷蔵庫の電気代によっては、最新の製品に買い替えを検討するほうがよいかもしれません。そのほか、オール電化住宅の場合、ガス代はかかりませんが、その分だけ電気代が高くなりやすい傾向にあります。
電気代を節約するにはどうするのが最適?
電気代を節約するには、まず消費電力を意識して日頃から電気を使い過ぎることのないように気を配る必要があります。使わない部屋の照明は消す、エアコンをつけた部屋で家族がまとまって過ごすなど、できることを積み重ねていきましょう。家族一人ひとりの心がけがポイントとなります。
電気代の節約を意識することは重要ですが、無理しすぎると続けるのがつらくなるかもしれません。つらい思いをせずに電気料金を下げるためには、消費電力が大きい古い家電を、適宜新しいものに買い替えるのがおすすめです。冷蔵庫を最新の製品にしたり、照明を蛍光灯からLEDに交換したりするのもよいでしょう。
そのほかに、契約する電力会社を変える方法もあります。2016年4月からスタートした電力自由化に伴い、多様な企業が電力小売事業に参入しています。各企業の料金プランは、それぞれ個性的で魅力があります。電気の使用量やライフスタイルに合ったプランに変更すれば、電気料金を大幅に節約できるかもしれません。
大切なのは日頃の心がけと電力会社の見直し!
電気料金を安くするには、自宅の電気料金がどのくらいなのかを把握して、日頃から電気代を節約するように心がけることが効果的です。節約のためには、照明やエアコンの使い方などで家族意識の共有を図りましょう。古くなった電球や家電製品を最新のものに更新すると、より効果がアップします。
それと同時に電力会社の見直しをすることも重要です。電力小売業への新規参入が続き、これに伴って料金プランも変化してきています。定期的に電力会社のプランを見直すことで、無理なく電気料金を下げることができます。