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電気代節約の豆知識

東京オリンピックで使われる次世代のエネルギーとはどんなもの?

2019年10月28日

国は、エネルギー政策の基本的な方向性を示す「エネルギー基本計画」や、水素社会を実現するための「水素基本戦略」を策定しています。エネルギー改革には中長期的な取り組みが重要である一方、日本の施策や技術力を広く示すきっかけと位置づけられているのが2020年開催の東京オリンピック・パラリンピックです。東京オリンピックでどのようなエネルギー施策が実施されるのかを紹介していきます。

東京オリンピック・パラリンピックにおけるエネルギー改革とは

2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックは、大会の運営やそれに関わる運輸などで膨大なエネルギーを消費するイベントです。電力消費量がピークに達する夏期に開催されることもあり、安定したエネルギーの供給は必須だといえるでしょう。同時に、日本の技術力やエネルギーへ向き合う姿勢を世界中に示すことができる絶好の機会でもあります。開催地である東京都では「スマートエネルギー都市の実現」を長期目標に掲げており、東京オリンピック・パラリンピックに向けてもさまざまな取り組みがなされています。

具体的には、都立競技場やバスの停留場にLED照明を採用し、エネルギー効率を高めるといった目に見える施策のほか、重点が置かれているのは再生可能エネルギーの活用です。たとえば、大会組織委員会は主要7会場に太陽光発電設備、4会場には太陽熱利用設備を導入すると発表しました。競技会場やプレスセンター、選手村といった主要施設で使用する電力は、100%再生可能エネルギーによるものとしています。

また、多くのエネルギーを消費する選手村では、近隣の清掃工場でごみを焼却するときに発生する廃熱を利用するなどの取り組みが実施されます。さらに、選手村のエリア内には水素ステーションやパイプラインが設置されることも見逃せません。これにより、オリンピック後に改装して住宅を整備する際には水素エネルギーを活用した街づくりが可能となります。オリンピック開催時には施設の一部を先行利用することも検討されており、注目を集めることは必至といえるでしょう。

なぜ「水素」なのか?水素社会の実現と東京オリンピックにむけた取り組み

水素は、エネルギーとして使うときにCO2(二酸化炭素)を排出しないという大きな特徴を持っています。CO2は地球温暖化にもっとも大きな影響を与える温室効果ガスであり、CO2排出量の削減はもはや人類全体の課題であるといえるでしょう。そのため、CO2排出量の多い化石燃料をはじめとする炭素エネルギーから脱却することが求められています。さらに、水素はさまざまな物質に含まれており、水や天然ガスといった多岐にわたる資源からつくり出すことが可能です。資源が少なく、石油など一次エネルギーの調達を海外からの輸入に頼っている日本にとっては、エネルギーの調達という面でも大きなメリットがあります。

水素エネルギーを利用している身近なもので代表的なのは燃料電池自動車ではないでしょうか。燃料電池自動車とは、水素と酸素を化学反応させて発電し、そのエネルギーで走る自動車のことです。走行時に排出されるのは水のみで、ガソリン自動車のように排気ガスを出さないためクリーンでエコな乗り物だといわれています。東京都は、東京オリンピック・パラリンピックに向けた取り組みとして、大会会場周辺で燃料電池バスを運行させることを公表しています。

燃料電池を搭載した自動車やバスはすでに市販されており、2018年には燃料電池バスが東京都交通局に実際に導入されているため、実現は難しくないでしょう。東京都環境局では、2020年までに都内で100車両以上の燃料電池バスを普及させることを目指しています。しかし、ガソリン自動車がガソリンスタンドで給油するように、燃料電池自動車は水素ステーションで水素を補給する必要があります。そのため、円滑な運行には水素ステーションの整備も重要です。

東京オリンピックはターニングポイント!未来の生活はどうなる?

これらのエネルギー改革は、東京オリンピック・パラリンピックのみに向けたものではありません。オリンピック・パラリンピックで水素社会を実現した姿を広く国内外に示し、それを機に本格的な水素社会へと舵を切ることこそが本題だともいえるでしょう。政府が2018年3月に発表した「第5次エネルギー基本計画」では、2016年度には11.3億トンだったCO2の排出量を、2030年には9.3億トンにまでおさえることが成果指標とされています。そのためにはエネルギーの変革が必要不可欠であり、もっとも重要な「脱炭素」への挑戦は目標のひとつとして掲げられています。

脱炭素のためには、一次エネルギー供給のうち再生可能エネルギーの比率をアップすることが大切です。そして、日本が力を入れる水素は、究極のクリーンエネルギーともいわれています。水素は燃料電池自動車のほか、給湯器などにすでにエネルギーとして採用されており、従来の炭素エネルギーの代替となり得る可能性を秘めているといえるでしょう。いずれ水素での発電が実用化され、市街地全体へ水素からつくられた電力を供給できるようになれば、水素社会は大きく前進するに違いありません。

第5次エネルギー基本計画で掲げられた目標は、「脱炭素」に加え「安全の革新」「資源自給率の向上とエネルギー選択の多様性の確保」「コスト抑制」の4つです。これらの目標を1つずつ見ていくと、水素エネルギーが欠かせないことがわかります。日本のエネルギー事情は長年、オイルショックや石油産出国の情勢不安などに左右されてきました。水素社会は、エネルギー供給のリスクを軽くできるという社会の安定化にもつながります。

この記事のまとめ

東京オリンピック・パラリンピックでは、選手の活躍やメダルの数のほかに、未来を見据えて持続可能性のある社会を目指した運営にも注目が集まります。東京オリンピックは、水素をはじめとするクリーンエネルギーがどのように活用され、どんな効果を生むのかを国内外に広く示す絶好の機会です。再生可能エネルギーの活用は地球全体で考えなくてはならない問題であり、先進国である日本で開催されるオリンピックが果たす役割は大きいといえるのではないでしょうか。

  • 東京オリンピック・パラリンピックは「スマートエネルギー社会の実現」に向けた姿勢を国内外にアピールする場でもある
  • 注目は「脱炭素」を目標にした再生可能エネルギーと水素である
  • 「水素」はCO2を排出せず、究極のクリーンエネルギーといえる

間近に迫った東京オリンピック・パラリンピックは、選手の活躍の他に未来のエネルギー政策を体験できる場でもあります。今後、どんどん技術が進歩すれば私たちの暮らしに直接的に影響してくる日が遠くないかもしれません。今現在では、「水素社会」を身近に感じる事はないかもしれませんが、家庭で使っている電気はさまざまなエネルギー源によってできています。販売する電気に再生可能エネルギーの割合が高い電力会社も増えてきているので、チェックしてみるとよいでしょう。

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