仕事やプライベートで使っているパソコン。日常的に使っているだけに、気になるのはその電気代です。パソコンの電気代は1日どれくらいかかっているのでしょうか?
また、パソコンを使わないときは、電源をOFFかスリープか、どちらにすればお得なのでしょうか?パソコンにかかっている電気料金や節約方法をご紹介します。
1日あたりのパソコンの消費電力・電気代
パソコンの消費電力は、パソコンの性能や搭載しているOSなどによって異なります。市販されているパソコンのなかには、製品仕様として公式サイトやカタログに消費電力が記載されているものがあるので、確認してみてください。
たとえば、あるパソコンメーカーのカタログを見ると、消費電力は
- <標準時>
- ノートパソコン:約2.14W~約6.09W
- デスクトップ:約9.25W~約16.95W
- <最大時>
- ノートパソコン:約20W~約65W
- デスクトップ:約67.61W~約152.41W
となっています(※1)。こちらを見ると、ノートパソコンの方が消費電力は少ない傾向にあります。
それぞれ標準時の値を元に、1日に3時間パソコンを使い、他の時間はシャットダウンしていると仮定して、1日あたりの電気代を計算すると、
- ノートパソコン:約0.17円 ~ 約0.49円
- デスクトップ:約0.75円 ~ 約1.37円
となります。(※2)
シャットダウンとスリープどっちがお得?
パソコンの使用を終える際の方法には、シャットダウン、スリープなどの方法があります。シャットダウンとスリープの違いは下記の通りです。
- <シャットダウン>
- 完全に電源をオフにする状態です。
- <スリープ>
- 作業中のプログラムやデータをメモリに作業内容を一時的に保存して低消費電力状態で待機する機能です。待機状態から素早く復帰したいときに使います。
メモリのデータを保持するためわずかながら電力が発生し、その電力はシャットダウン時に比べて高くなります。
スリープ時の消費電力は
- ノートパソコン:約0.41W~約1.13W
- デスクトップ:約1.33W~約2.53W
となっています。
したがってスリープ時の1時間あたりの電気代は、
- ノートパソコン:約0.01円 ~ 約0.03円
- デスクトップ:約0.04円 ~ 約0.07円
となります。(※2)
90分以内の中断ならスリープの方がお得
実はパソコンが大きく電力を消費するのは、シャットダウンや起動を行うときです。シャットダウンしたり起動したりを短時間で繰り返すと、電力消費は大きくなってしまいます。
マイクロソフト社の調査(※3)では、中断時間が90分以内程度であれば、シャットダウンよりもスリープの方が、消費電力量が少ないことが示されています。90分以上パソコンを使わないならシャットダウン、90分以内であればスリープというように使い分けると、効果的に節電することができるでしょう。
シャットダウンする際には、コンセントからプラグを抜けば待機電力も減らすことができます。デスクトップパソコンの場合は、ディスプレイの電源も切るようにしましょう。
画面の明るさを抑えて電気代の節約
パソコンの消費電力のうち多くを占めるのがディスプレイです。スリープと同様、マイクロソフト社の調査によると(※4)、ディスプレイの明るさ(輝度)を40%に設定すると、100%の時と比べて約23%の節電となります。この23%の節電というのはPC全体での数字で、ディスプレイの消費電力だけで見ると、実に38%もの節電となっています。
ディスプレイの明るさを40%に落としてパソコンを使うと、1日に3時間パソコンを利用する場合、1か月で360Wh(40Wの電球を9時間点灯するのと同じ消費電力量)の節電となります。なお、この数字はWindows7のノートパソコンの数字です。デスクトップの場合は、同じ条件で1,080Wh(40Wの電球を27時間点灯するのと同じ消費電力量)の節電となります。
エアコンやテレビに比べるとパソコンの消費電力は少なめではありますが、画面の明るさが最大のまま長時間つけっぱなしといった使い方であれば、確実に電力は消費していきます。節電できるところは見直して、賢くパソコンを使っていきましょう。
(※1) 「Lenovo Select 2017年9月号」より
(※2) 全国家庭電気製品公正取引協議会「新電気料金目安単価」より1kWhあたり27円として計算
(※3) Microsoft 疑問2 ちょっと離席、休憩のときにも賢く節電するには?
https://www.microsoft.com/ja-jp/windows/windows-7/guide/setsuden02.aspxより
(※4) Microsoft 疑問3 節電しながら賢く PC を使うには?
https://www.microsoft.com/ja-jp/windows/windows-7/guide/setsuden03.aspxより
この記事のまとめ
パソコンにかかる電気代はノートパソコンとデスクトップ、稼働時とスリープ時などで異なります。それぞれにかかる1時間あたりの電気代は以下の通りです。
- ノートパソコンの稼働時:約0.06円~約0.16円
- デスクトップの稼働時:約0.25円~約0.46円
- ノートパソコンのスリープ時:約0.01円 ~ 約0.03円
- デスクトップの稼働時:約0.04円 ~ 約0.07円
パソコンが大きく電力を消費するのは起動時やシャットダウン時です。マイクロソフト社は90分以内の中断ならスリープの方がお得という調査結果を出しています。適切にスリープとシャットダウンを使い分けて電気代を節約しましょう。
また、電気代の節約には電力会社を見直すこともおすすめの方法です。電力会社の比較は比較サイトを利用すると便利です。当サイトでも電力会社の比較サービスを提供しているのでぜひご利用ください。