電気料金の明細書を見ると再エネ賦課金という項目があります。この項目は昔は存在しなかったのですが、2012年の7月から追加されました。
この再エネ賦課金は太陽光などの再生可能エネルギーで発電された電気を固定価格買取制度によって電力会社が購入するのに要した費用を電気利用者に負担させるための金額です。なぜ電力会社が再生可能エネルギーから発電された電気を買い取っているのか、そしてなぜ私たちがその料金を負担する必要があるのか解説していきましょう
固定価格買取制度とは
固定価格買取制度とは、発電コストが高い再生可能エネルギーで発電した電気を電力会社が一定の価格で買い取ることを国が約束した制度です。一定の価格で買い取ることが約束されているので、再生可能エネルギーでの発電に踏み切りやすく、その結果として、再生可能エネルギーによる発電比率を高めようとしています。
日本は石油や石炭、天然ガスなどの化石燃料を中心としてエネルギーを生み出していますが、その94%を輸入に頼っています。そのため、エネルギー自給率の向上が一つの大きな課題となっています。再生可能エネルギーは輸入に頼る必要がないため、普及に力を入れているのです。
日本全体のためという性質と既存の送電網を使うために再生可能エネルギーで発電された電気は他の方法で発電された電気と混ざって供給されるという点から、再エネ賦課金という形で、電気の使用者から毎月の電気料金とあわせて徴収するという形がとられています。
再生可能エネルギーだけで発電された電気を買うプランもある
固定価格買取制度によって購入された再生可能エネルギーで発電された電気はFIT(Feed-in Tariff)電気と呼ばれています。このFIT電気のみを販売している電力会社があります。
電気を使用する分には何で発電された電気なのかを判別することはできませんが、環境を気にする人は「FIT」や「再生可能エネルギー」などの言葉に着目して電力会社を選んでみてはどうでしょう。