振り込みを忘れていたり引落口座の残高が不足していたりして、電気料金が払えなかったという経験のある人もいるのではないでしょうか。支払いを忘れてもっとも気になることは、電気がどうなるかということでしょう。そこで、ここでは、料金を滞納すると電気がどうなるかということや、支払いを忘れないための対策ポイントについて説明していきます。
目次
電気代を支払い忘れて困ることとは?家電製品が使えず大変なことに
電気料金を支払い忘れても、すぐに電気が止まるわけではありません。支払い期限のあとには一定の猶予期間が設けられています。猶予期間中に支払いをすれば問題はないでしょう。支払い期限を過ぎてから電気の供給が停止するまでの流れは、おおまかに次のようになります。
- 延滞料金が発生する
- 督促状が届く
- 電気の供給を停止する旨の通知がある
- 電気の供給が停止する
ガスや水道などの公共料金と比べ、電気は停止されるまでの猶予期間が短いため、注意しましょう。電気の供給が止まってしまうと、照明はもちろん、家中の電化製品が使えなくなってしまいます。特に困るのは、冷蔵庫の停止でしょう。冷却できなくなりますので、なかにある食品が傷み、腐ってしまいます。暖房器具や冷房器具も使えなくなりますので、季節によっては大きな負担となるでしょう。ガス給湯器も動かすには電気が必要です。電気が止まれば、お風呂でお湯を使うこともできないでしょう。さらに、スマートフォンの充電もできなくなります。
また、クレジットカード払いにしていて電気代を含めた料金の支払いが出来なかった場合は、信用情報に影響してしまう懸念もあります。自宅の電気が止まってしまうばかりではなく、個人の信用情報にまで影響が及んでしまう危険性があるので特に注意しましょう。クレジットカード払いを選択している場合は、まずカード会社から先に引き落としが出来なかった旨の通知が来ることになりますので、その時に忘れず支払いの対応をしましょう。
電気の支払い期限はいつまで?延滞料金に注意!
東京電力エナジーパートナーでは、電気料金の支払い期限は検針日の翌日から30日目までとなっています。それまでが、通常の支払い期限と猶予期間の期限(最終期限日)です。大手電力会社では、支払期限を検針日の翌日から30日目までとしているところが多いようですが、支払い期限の正確な日は、検針票や電力会社の公式サイトに記載されていることが多いので、確認すると良いでしょう。
支払い期限を過ぎると延滞料金が発生します。延滞料金の取り扱いは電力会社によって異なります。たとえば東京電力では延滞料金の請求はその月の支払い完了後に発生する電気料金に加算されて請求されることとなっています。たとえば、支払い期限から11日目に電気代を支払った場合は、電気料金に加え11日間分の延滞料金を支払わなければなりません。
延滞料金は、大手電力会社はどこも年利10%(1日当たり約0.03%)です。電気料金1万円を30日間滞納したとすると、次のような計算で延滞料金が算出できます。
・1万円×0.1(10%)÷365×30日=82.19...
このケースでは、延滞料金は82円になります。
確実に支払うために!支払い方法に合わせた対策をとろう
電気料金の支払いには、口座振替やクレジットカード払い、振込用紙、スマートフォンアプリなど複数の方法があります。口座振替は指定の支払い口座から自動的に引き落としされるもの、クレジットカード払いはカード会社がいったん立て替えてその請求が自分のところに来るというものです。振込用紙は、金融機関やコンビニに持参して支払いをします。スマートフォンアプリは、ダウンロードして用紙をスキャンすれば、チャージした電子マネーで支払うことが可能です。電気料金の支払いを忘れないように、自分に合っていて使いやすい方法を選びましょう。
口座振替払い
口座振替は、電力会社によっては割引サービスを行っていることもあります。割引を受けたい人やクレジットカードを使う習慣がない人、払い込みが面倒な人などは口座振替が向いているでしょう。残高不足で支払えなかったということがないように、常に一定額以上の金額を口座に入れておくことが望ましいです。
クレジットカード払い
クレジットカードを良く使う人やポイントを貯めたい人は、電気料金の支払いをクレジットカード払いで設定すると便利です。クレジットカード会社から届く明細をこまめに確認し、請求金額に間違いがないかチェックを忘れずに行うように注意しましょう。
振込用紙払い
振込用紙は毎月手元に届くため、管理しやすいです。用紙が手元に届いたらすぐに払うようにすると、忘れにくいでしょう。
スマートフォンアプリでの支払い
スマートフォンアプリは、支払いの手続きを簡単に行いたい人に向いています。スマートフォンを使った支払いサービスに対応している電力会社と契約している方は便利でしょう。
なお、どの支払い方法を導入しているかは電力会社によって異なり、新電力会社ではクレジットカード払いのみに対応していることもあります。また、紙の検針票がない会社も多いため注意しましょう。どの支払い方法をとるにしても、期日までに支払うことは基本です。万が一、滞納してしまった場合は、督促状がきたときにすぐに対応しましょう。
電気が止められてしまった!復旧の仕方とは
電気代の支払い期日が過ぎてしまい、料金未払いが理由で電気を止められてしまった場合は、速やかな支払いが必要です。未払い金を清算しても、自動的に電気が復旧することはありません。そのため、電力会社への連絡が必要です。大手電力会社の場合は、数時間から数日程度で送電を開始してくれるでしょう。ただし、新電力会社と契約している場合は注意が必要です。新電力会社は「最終保障供給」の義務を負わないため、電気料金の滞納を理由に契約を解除されてしまう可能性があります。
解約されてしまうと電気は来ませんので、別の電力会社を探して契約しなければなりません。ただし、別の新電力会社に申し込んでも、滞納があったことを理由に契約を断られることがあります。その場合は、さらに別の新電力会社をあたるか、大手電力会社と契約するしかないでしょう。なお、送電を停止されてしまったら自分で復旧することはできません。危険ですので、自分で機器類を取り外してみるといったことはやめ、電力会社に連絡しましょう。
この記事のまとめ
電気代の支払いは、契約する電力会社によって様々な支払方法が選択できるようになっています。自分に合った支払い方法を選択し、電気代の支払いは期日までにしっかり行えるように心がけましょう。
- 電気代の支払い期限は検針日の翌日から30日目(東京電力エナジーパートナー)
- 延滞料金は年利10%で電気料金に加算請求される(東京電力エナジーパートナー)
- 電気代未払いで電気が止まってしまった場合は、速やかに支払いを行い電力会社に復旧の対応をしてもらいましょう。
電気料金の支払いを忘れても、電気がすぐに止まることはありません。しかし、供給停止の通知書が届いてもそのままにしていると、電気は止められてしまいます。電気が止まると家電が使えなくなり、大変不便です。新電力会社と契約している場合は、解約される恐れもあるでしょう。支払い口座に多めにお金を入れて残高不足にならないようにする、スケジュール帳などに支払日を記入しておくといった対策をとり、期日を守って払うようにしましょう。