普段、特に気にすることもなく使うボルトとアンペアですが、それぞれについてどういうものか子供に尋ねられたときにきちんと説明できますでしょうか。
急に子供に尋ねられたときにあわてないために、今ここで復習しておきましょう。
電気を水に例えると理解しやすい
電気は目に見えないので説明してもなかなかイメージがつかみにくいです。そこで、目に見えて普段から触れている水に例えて説明すると、理解しやすいです。
まず、お風呂の湯船や水を張ったボウルを想像してください。そして、そのお湯や水を手で下に押し込んでください。そうすると、水は圧力がかかっていない周りへと流れます。
このとき、流れた水の量が電流に相当し、水を流すためにかけた圧力が電圧に相当します。
ボルトは電圧を表すための単位で、アンペアは電流を表すための単位です。
詳しい説明
大人の方々の理解のために、水に例えずに説明します。
電流とは、電子などの電気を帯びた粒子が、ある面を一定の時間の間に通過した量のことです。(もっと正確に言うと、粒子が通過した量ではなく、粒子が帯びている電気(電荷)が通過した量のことを言います。)
電圧とは、二点間の電位の差として定義されています。電位とは位置エネルギーの位置に相当する概念です。
例えば、2点をPとP0とすると、電圧とは点Pにおいて電荷を動かそうとする力と点P0において電荷を動かそうとする力の差で、この力が釣り合っていれば(0V)、電流は流れず、どちらかが強ければ、力が強い方から弱い方へと電流が流れます。
雑学:3000Vの静電気で感電死しない理由
冬にドアノブなどを触ると、ピリッと静電気が流れます。実は、この静電気は3,000V~10,000Vもの電圧があるのですが、静電気で感電死したという話は聞きません。
一方で、家庭用のコンセントは100Vですが、漏電などしていて体に電気が流れたら、感電死してしまうこともあります。
この理由は、体に流れる電流の差にあります。電圧は、あくまでも電気を流そうとする力です。静電気によって流れる電流はせいぜい数ミリアンペアしかなく、いくら強い力で押し流されても感電死はしないのです。