自然エネルギー100%の電力プランを出している自然電力が、「FWT DENKI」の提供を発表しました。これは、「雪山をまもる取り組み」に寄付する電力サービスであるとのことですが、具体的には一体どんなサービスなのでしょうか。この記事では、「FWT DENKI」についての詳細や、自然電力が行っている取り組みなどについて紹介していきます。
雪山を守る取り組みとは
雪山を守る取り組みとは、まず、太陽光や風力などの自然エネルギーをベースとした電力を事業所や家庭に供給します。そこで使用された電気料金の一部を、雪山を守るために充てる活動になります。毎月の電気料金の1%が、雪山を将来的にも残していく活動や、自然環境の啓発などに使われます。この活動の発端となったのは、FWTという団体が自然電力の「自然エネルギー100%の世界をつくる」という理念に賛同したことでした。
FWTは、正式には「Freeride World Tour」と言い、1996年にスイスで活動がスタートしています。そのままの自然が残る地形を滑っていく競技を頻繁に開催しており、イベントは日本でも行われたことがあるのです。テクニックやスタイルを競う、という型以外は基本的に自由で、スキーやスノーボード、モーグルなど、出場スタイルは自由となっています。世界で毎年50以上のイベントを開催しており、現在でも2000人以上いる参加者は、今後増えていくことが予想されます。しかし、そのためには「雪山」が欠かせません。この活動をしていく上で重要なのが、真っ白な雪が豊富に降り積もった雪山なのです。
FWT DENKIとは
「FWTでんき」は、自然電力で契約した毎月の電気料金の1%が、雪山を将来的にも残していく活動や、自然環境の啓発などに利用するための寄付プロジェクトです。電気料金の1%はFWTに寄付され雪山を守る保護活動に利用されます。
自然電力とは何か
自然電力は、「自然エネルギー100%のでんき」を謳っている電力会社です。自然電力のでんきは、非化石証書の活用による「自然エネルギー由来の電気」であることや太陽光・風力など自社発電所(FIT)からの電気を供給する事を特徴としています。供給量の50%を自然電力グループの自社発電所(FIT)から供給し、不足分は、卸電力取引所から購入をしています。その全供給量の100%分の非化石証書を購入することで、実質「自然エネルギー100%のでんき」として提供しているのです。
将来的には、風力や小水力発電所などからの供給も予定されています。このようにして、二酸化炭素がゼロの100%自然由来の電気供給をモットーとしているのが自然電力なのです。2011年にたった3人で設立された自然電力は、「エネルギーから世界を変える」という理念のもと、いまや全国に拠点があるほどに広がりました。
非化石証書とは
CO2を出さない発電で作られた電気の環境価値を「証書」の形にして売買を可能にしたものです。天然ガスや石炭、石油といった化石燃料はCO2を排出し、地球温暖化の原因になっているといわれています。そのためCO2の排出量を減らすことが世界的な課題となっており、CO2を出さない電気は環境価値として「証書」の形で見える化され、取引が可能となっています。
自然電力のその他の事業や取り組みについて
また、自然電力は発電事業も行っており、太陽光発電と風力発電、そして小水力発電がメインです。まわりの環境や気象条件などから発電所にぴったりの場所を探し、発電所を作ります。種類は違えども、それぞれの事業において、発電量を最大限に生み出せるように取り組みを行っています。発電所は全国にあり、岩手県では、ゴルフ場の跡地を利用し、約41万平方メートルもの規模を誇る太陽光発電所などがあります。また、鹿児島にある太陽光発電所も特徴的で、13kmもの地中送電線が設置されている大規模なものです。こういった大規模なものから、それぞれの地域に合わせたスタイルのものまで、数多くの発電所があります。
また、自然電力では、発電所の運営や管理をする取り組みにも力を入れています。まわりの環境や気象条件などから発電所にぴったりの場所を探し、発電所を作っています。発電所が最適な状態で発電をしていくためには、適切な運営や保守が常に必要となります。不具合を防いだり、また、何かあったときに迅速に対応できることが重要なのです。そのため、自然電力オペレーションには、事業所運営について知識や経験が豊富なスタッフが在籍しています。
この記事のまとめ
スキーやスノーボードなどで自然のままの地形を滑る競技ツアーを行っているFWTは、地球温暖化や気候変動から自然のままの雪山を守る環境保護に努めています。自然電力の「自然エネルギー100%の世界をつくる」という理念に賛同し「FWT DENKI」というプロジェクトを立ち上げました。
- 自然電力は、自然エネルギー100%で電力供給を目指す電力会社
- FWTは、自然のままの地形を滑るフリーライドの世界一を決めるツアー団体
- FWTでんきは、自然電力で契約した電気代の1%を雪山を残す活動に寄付する活動
電力自由化以降、さまざまな電力会社が電力プランを発表しています。電力会社はたくさんあり、それぞれに異なった特徴を持ち個性的なプランもたくさんあります。自分のライフスタイルや価値観に合った電力プランのある電力会社と契約するのもいいでしょう。そうすることで、今までよりもお得に電気が使える可能性があります。
また、それぞれの電力会社が行っている取り組みなどを調べてみて、それに共感したところを選ぶのもいいでしょう。電気は毎日必ずといっていいほど使うものなので、せっかくならば、自分が信頼して使える電力会社を利用したいものです。電力会社によっては料金プランが複雑であったり、電気を供給しているエリアが限られていたりする場合があります。電力会社を選ぶときは、情報収集をしっかりするようにしましょう。電気代を安く抑えたい場合は、一括比較サイト などを利用しどれだけ価格が変わるのか試してみるのもいいでしょう。