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フランスの電力自由化の特徴とは?

フランスでは、日本よりずいぶん前に電力自由化が始まりました。ただし、フランスの電力自由化の状況は、必ずしも成功しているとはいえません。今回は、そんなフランスの電力自由化の歴史や特徴について紹介します。

フランスにおける電力自由化の歴史

フランスでは、2000年に電力自由化法が制定され、自由に電力会社を選べるシステムが整えられました。ただ、フランスの電力自由化は段階的に実施され、2000年に法律が整備された直後の市場開放率は約30%に過ぎませんでした。それ以降、2003年には約37%まで市場が開放され、2004年には家庭用を除く産業用と業務用が自由化されるに至ります。そして、2007年になって、ようやく家庭用を含めた電力の全面自由化が実現しました。

この完全な電力自由化によって、フランスでは約3100万世帯、規模にして実に3兆円もの市場が開放されたことになります。それまで国営企業が独占していた電力事業は、電気会社とガス会社の垣根を超えて競争がおこなわれるようになりました。地方の小さな電気・ガス会社を含めると、電力事業に参画している企業は160社にのぼるともいわれています。

フランスにおける電力自由化の普及率

2007年に電力の完全な自由化が実現したとき、1年間で70万世帯が電力会社を変更したとされています。しかし、これはフランスの全世帯のわずか2%に過ぎず、残りの98%は、自由化前と変わらず旧国営電力会社と契約を結び続けているという計算になります。つまり、電力自由化が実現したにもかかわらず、フランスでは自由化の恩恵が一般家庭にほとんど普及しなかったということです。

電力自由化の目的はさまざまですが、そのひとつは電気事業の競争を高めることで、より安い電気料金を消費者に提供することにあります。しかし、フランスにおける電力自由化の普及率を見ると、電気事業における競争はほとんど進んでいないことがわかります。

実際、フランスには160社もの電力・ガス供給会社が存在する一方、フランス全土に電気やガスを供給できる会社はわずか12社に過ぎません。このように、電力自由化をしたにもかかわらず、期待したほど電力事業の競争が進まなかったことが、フランスで電力自由化が普及しない一因になっていると考えられています。

フランスにおける電力自由化による電気料金への影響

電力自由化が始まって以降、実はフランスの電気料金は緩やかに上昇しています。これは、電力自由化が実施されたあとも、なお政府が電気料金の設定に関与しているからだと考えられています。フランスの電気料金には、規制料金と市場料金という2種類があります。規制料金とは、電力自由化のあとも従来の国営電力会社に残った世帯に向けて適用される電気料金のことです。一方、市場料金とは、電力会社を変更した世帯に適用される電気料金です。

市場料金は各電力会社の競争によって価格が変動しますが、規制料金にはこうした市場原理の外にあるため、価格が安定しているという特徴があります。もちろん、市場料金が規制料金より安ければ、自由化をしたことの意義を見出すことができるでしょう。しかし、実はフランスでは規制料金のほうが価格が安いという状態が続いてしまっています。フランスは原子力発電の比率が高く、新規参入業者が原子力発電に勝る発電コストで電力を供給するのが難しいからです。

そのため、従来の国営電力会社から乗り換える世帯も少なく、旧国営会社による独占状態を黙認するような形になってしまったのです。実際、フランスではEDFとGDFという、旧国営の電力会社とガス会社が電力市場を独占するという状態が続いています。

ただし、他EU諸国は化石燃料の価格の上昇とともに電気料金も上昇していったため、原子力発電の比率が高いフランスの電気料金は他EU諸国と比べて低い水準となっています。

フランスの新規参入企業とは

もともとフランスでは、日本や自由化が進むイギリスのようにそれぞれの地域ごとの電力会社があるわけではありませんでした。国営企業であるEDFという電力会社が、フランス全土の電力供給を網羅しており、この一社だけで全国の電力をまかなっていたのです。そのため、フランスでは電力事業にノウハウを持った企業がそもそも少なかったという事情があります。このような事情から、電力自由化をしたあとも、新規参入する企業の数はそこまで劇的には増えなかったのです。

ただ、フランスにも新しく電気事業に挑戦する企業はあります。新規参入の最大手として知られる「Direct Energy」という会社は、EDF・GDFなど旧国営企業が提供していないサービスを開発し、この2社に次ぐ市場シェアを持っています。また、グリーン電力に特化した「Enercoop」やベンチャー企業の「Planete OUI」なども新規参入企業のひとつです。

ただ、別の業界の大手企業による参入はほとんどないという現実も見逃せない点でしょう。新規参入企業のほうが料金が安い傾向にはありますが、電力の8割を原子力発電が占めているフランスでは、民間企業が原子力発電を一から開発することは難しいため、結局のところ新規参入企業も魅力的な電力プランを提供できないのが実情です。

フランスの電力自由化はまだ広がっていく

フランスの電力自由化はまだまだ発展途上といわざるを得ません。しかし、電力自由化の普及を阻んできたといわれる規制料金は、大口需要家向けについては2015年に撤廃されました。家庭向けについてはまだ規制料金が残っていますが、フランスの電力自由化は、この先まだまだ広がっていくと考えられています。

また、フランスでは電力を自由に選べることを知らない人がいまだに少なくないといわれます。しっかり周知を図っていけば、フランスでの電力自由化はますます進んでいくはずです。電気事業に対する政府の関与も小さくなってきているので、今後フランスの電力自由化がどのように進んでいくのか、要注目だといえるでしょう。

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