ギタリストにとって、音を増幅してくれるギターアンプはなくてはならないものです。しかし、ギターアンプは電力を消費するので、使用にあたっては電気代がかかります。そのため、自宅練習用にギターアンプを購入するときは価格や性能で比較することも大事ですが、電気代の節約についても意識しておきたいものです。そこで、この記事ではギターアンプを使用したときに実際どれぐらいの電気代がかかるのか、節約する方法があるのかなどについて紹介します。
自宅練習におすすめのギターアンプ
エレキギターを自宅で練習する場合、あまり大きな音を立てると近所迷惑になってしまいます。音漏れの予防には、エレキギターの音をヘッドホンで聞ける超小型のヘッドホンアンプを使用することをおすすめします。外部への音漏れを極力抑えられるので、深夜であっても練習に励めるようになります。アパートやマンションといった集合住宅に住んでいる人におすすめです。また、無音までいかなくても、できるだけ小さい音で演奏したいという人はミニタイプのアンプを利用するとよいでしょう。ミニタイプのギターアンプは、低価格で低出力という経済的なメリットもあります。ミニタイプのなかにはヘッドホン出力端子が付いているものもあるので、ヘッドホンタイプのメリットも兼ね備えているのも特徴です。
音量を気にすることなく練習できる環境にある人は、コンボタイプを選ぶとよいでしょう。コンボタイプの特徴は、ヘッド部とキャビネット部が一体化していることです。音を調整して増幅する装置とスピーカーユニットで音を発生する装置が一体化することで、独特の箱鳴りが得られます。コンボタイプには大小さまざまな種類がありますが、小さいタイプであればそれほど場所を取らないので、自宅練習用にも向いています。
ギターアンプにかかる電気代と節電方法
ギターアンプに限らず、一般的な1日当たりの電気代を計算する式は「消費電力(W)÷1000×1日の使用時間(h)×1kWhあたりの電力量料金」です。消費電力はカタログに記載されている「定格出力」に記載されているので、確認してみましょう。仮に、定格出力20Wで3時間使用し、1kWhあたりの電力量料金20円だった場合の1日当たりの電気代は「20W÷1000×3h×27円=1.62円」となります。1日当たり1.62円ということは、1カ月(30日)にすると48.6円、1年では583.2円です。
スマホやパソコンがギターアンプの代わりになる
技術革新によって、ギターアンプを使わないでもパソコンやスマホで手軽にエレキギターの音を調整したり、増幅させたりできるようになってきました。パソコンをギターアンプ代わりに使う方法は、ギターと接続してアンプシミュレーターソフトを使用するだけです。アンプシミュレーターソフトには無料のものもあるので、手軽に利用できます。ただし、違和感のある音が鳴ってしまうこともあるので、接続にはUSBオーディオインターフェースを使用するとよいでしょう。スマホ(Android端末)をギターアンプにする場合は、ギター用のモバイルインターフェースを購入して接続することになります。ギター用のモバイルインターフェースの価格はさまざまですが、数千円で買えるものもあるのでギターアンプを購入する場合と比べてそれほど割高というわけではありません。
スマホのなかでもiPhoneのユーザーであれば、ギターアプリを利用して練習する方法もあります。ギターアプリには録音やシンセサイザーの演奏を行って楽曲を作れるDawアプリや、チューニングができるチューナー系アプリなど種類が豊富です。多くが無料で利用できるので、自分の目的に合ったアプリを探してみるとよいでしょう。
新電力への切り替えも検討してみよう
電気代を節約するときに考えておきたいもうひとつのポイントは「1kWhあたりの電力量料金」です。1kWhあたりの電力量料金は各電力会社によって異なり、同じ電力会社であっても料金プランによって変わるので、練習する時間帯や曜日が決まっているなら見直しをしてみましょう。多くの電力会社で深夜割や休日割といった、割引プランを実施しています。また、2016年4月から始まった電力の自由化によって、さまざまな業界が電気事業に参入しています。特にスマホやパソコンなどの通信費とセットで加入すると割引してくれるサービスはたくさん行われていますので、利用している携帯会社などの情報を確認してみましょう。電気料金が安くなるだけでなく、ポイント還元があったり通信費が安くなったりするケースがあります。
ただし、賃貸住宅に住んでいる人は注意が必要です。賃貸住宅でも電力会社の切り替えは可能ですが、契約書で制限されている可能性もあるので、念のため管理会社や不動産仲介会社へ確認するようにしましょう。さらに、50戸以上のマンションでは一括高圧受電契約が結ばれている可能性があります。一括高圧受電契約が結ばれていると、個別に電力の切り替えはできない点にも注意しましょう。
この記事のまとめ
エレキギターの練習は、外部への音漏れに注意し、近隣の迷惑にならないように注意しましょう。
- ギターアンプにかかる電気代は1日3時間の利用で、1.62円(20Wの場合)
- 最近では、パソコンやスマートフォンをギターアンプ代わりにでき、録音や楽曲作りも手軽に可能
- 音楽の制作にも電気は欠かせません。電気代の見直しで充実した音楽ライフを送りましょう
電力の自由化によって自由に電力会社を選べるようになった現代では、電力会社を切り替えることで、電気代そのものを安くできる可能性があります。一括比較見積サイトであれば条件検索もできるので、自分の条件に合った電力会社を見つけることができます。電力会社を見直して、電気代の節約につなげましょう。