夏季休暇時などに旅行で家を空けるとき、電気代を節約するためにブレーカーを落とすことを考える人もいるかもしれません。ブレーカーを落とすことで本当に電気代の節約になるのでしょうか。また、ブレーカーを落とすことに何か注意することはあるのでしょうか。
目次
ブレーカーを落とすことで待機電力をなくすことができる!
旅行などでの長期不在時にブレーカーが落とすことの狙いは待機電力をなくすことです。待機電力とは、家電製品のメインの機能を使っていなくてもコンセントに接続しているだけで消費される電力のことです。モニターの表示のためやリモコンからの信号を待ち受けるために消費されています。
待機電力が掛からないのなら、電気料金を気にしなくてもよいかもしれません。しかし、家庭の消費電力量のうちの約5%が待機電力との調査もあります。そのため、待機電力の存在は意外と大きいのではないでしょうか。
このような理由から、長期不在時にブレーカーを意図的に落とすことは節電につながると言えます。ただし、待機電力をゼロにする節約方法を実施するときは、注意が必要な事項もあります。
ブレーカーを落とす場合に気を付けるべきこと
長期不在時にブレーカーを落とす方法は、待機電力をカットして節約につながることが分かりました。しかし、ブレーカーを落とす際には注意も必要です。
まず、テレビのように、電源を入れるときに電気代を多く消費する家電製品があることも知っておきましょう。テレビを主電源から落とした場合、その間の番組表やその他の更新データを受け取れず、電源を入れた際に一気に更新しようとします。そのときに多くの電気代がかかるので、長期不在時以外は待機電力の節約分が帳消しになってしまいます。
また、当然のようにブレーカーを落としていた場合、レコーダーで予約することができません。旅行時にテレビ番組を録画したい場合はブレーカーを落としてはいけません。
そして、冷蔵庫にも注意が必要です。冷蔵庫内に食品が残っていた場合、傷んで食べられなくなってしまいます。また、冷却器の霜が解けて水受け皿に水が溜まります。これが受けきれない量の場合、水があふれて床に流れ出るようなこともあり得ます。
さらには、セキュリティ関連にも注意が必要です。泥棒対策などのホームセキュリティやガス警報器なども電気で動いているものであれば、ブレーカーを落とすことで止まってしまいます。少しの電気代の節約のためにセキュリティをなくしてしまってもよいのか考える必要があります。
ブレーカーを落とす以外の節電方法を紹介!
ブレーカーを落とすことは確実な節電方法ですが、うっかりしていると冷蔵庫内の食品が傷むなど、思わぬ弊害も少なくありません。せっかく節電してもその他の被害が出ては本末転倒です。そうならないためには、ブレーカーを落とす以外の節約方法を考えましょう。
同じ待機電力をカットする方向性で、使わない家電製品をコンセントから抜く方法があります。全ての家電製品の待機電力をなくすのではなく、必要なものは残して不要な待機電力を削減するのです。電源プラグをコンセントから抜く作業が面倒であれば、電源タップを利用しましょう。電源タップでオフにしてしまえば、コンセントから抜くのと同じような効果が得られます。
また、わりと見落としがちなのが温水洗浄便座です。家にいないのに便座を暖めておく必要はないので、暖房機能はオフにしておきましょう。また、夏場のうちは旅行などでの不在時以外でも暖房を切っておいたり、暖房が必要でも設定温度を低めにしておいたりするとよいでしょう。
電力会社の見直しで電気代が節約できることも
節約をするためには、電気料金プランを見直す方法があります。「電気ご使用量のお知らせ」(検針票)を見るとき、請求金額を意識することは多いですが、どのような契約内容になっているのか確認しない人もいるのではないでしょうか。その理由として、電気料金プランは一律との考えがあるからかもしれません。
電力会社が提供している料金プランには様々なものがあります。また、電力自由化によって電気料金プランの選択肢はさらに広がっています。電力会社や電気料金プランを見直すことで電気代が節約できる可能性は高いです。これまで電気料金プランの変更をしたことがない人は、電力会社そのものや電気料金プランを見直すチャンスになるでしょう。
電力会社の変更は何も難しいことはありません。変更したい電力会社を決めたら、あとはその電力会社に申し込むだけです。今の電力会社の解約手続きなども必要ありません。申し込みの際には、「お客さま番号」と「供給地点特定番号」が必要ですが、これは検針票を見れば確認することができます。変更先の電力会社を決めるのには比較サイトを利用するとよいでしょう。当サイトでも電力会社の比較サービスを提供しています。
ブレーカーを落とすことは節電になるが注意が必要
消費電力の約5%を占める待機電力、それを確実になくするためには、ブレーカーを落とす方法があります。また、少しでも電気代を節約したい人には向いているかもしれません。しかし、ブレーカーのスイッチを切り替えることで、家電製品に不具合が生じる原因にもなります。また、冷蔵庫のように、常時電源を入れる必要がある家電製品も存在します。
ブレーカーを落とすことは節電にはなりますが、注意することも必要です。もし、節電のためにブレーカーを落とすときは、このようなリスクを考えたうえで実行する必要があります。
リスクを避けたい方には電力会社の変更がおすすめです。電気を今までと同じように利用して電気代を節約することができます。この機会に見直しを検討してみましょう。