夏は電気代が高くなるというイメージを持ちがちですが、ほかの季節と比べてどのくらい高いのか気になるところです。そこで、夏の電気代は本当に高くなるのか、毎月の平均的な電気代をまとめてみました。また、上手な節約術も紹介するので参考にしてみてください。
目次
夏の電気代はどのくらい高くなる?毎月の平均額をチェックしよう!
夏はほかの季節と比べて、どのくらい電気代が上がるのかが気になるところです。まずは、総務省統計局の家計調査で示されている月別電気代の全国平均を紹介します。
2017年の2人以上世帯の平均電気代は「1月:11,546円、2月:12,674円、3月:12,216円、4月:11,536円、5月:9,577円、6月:8,233円、7月:8,446円、8月:10,361円、9月:10,538円、10月:9,065円、11月:8,946円、12月:10,600円」です。年間を通しての平均額は10,312円となっています。
月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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電気代 | 11,546円 | 12,674円 | 12,216円 | 11,536円 | 9,577円 | 8,233円 | 8,446円 | 10,361円 | 10,538円 | 9,065円 | 8,946円 | 10,600円 |
ただし、この金額はあくまでも全国平均なので沖縄や寒冷地などでは平均値と差が出ますし、家族構成によっても差が出ることがあります。また、実際に電力を使用した月と支払いの月が1カ月ずれていることも考慮しなければなりません。要するに、1月の11,546円は、12月に使用した電気代の平均ということになります。
実は冬の電気代のほうが高かった!
上の平均電気代を見るとわかるように、実は電気代が一番高くなるのは夏ではなくて冬なのです。その要因はいくつか挙げられます。
たとえば、エアコンなどの冷暖房の設定温度です。エアコンの場合、冷房は28℃、暖房は20℃に室温がなるように設定することが推奨されています。夏で室内が35℃とかなり暑い場合でも、室内を28℃にするために下げなければならない温度は7℃です。一方、冬は室内が10℃ともう少し下がる余地がある場合でも、室温を20℃にするには10℃上げなければいけません。つまり、冬のほうがエアコンの温度設定と実際の温度との差が大きいため、暖房のほうが冷房よりも多くの電力を必要とするのです。
また、冬は日照時間が短くなり、照明をつける時間が増えることも電気代が高くなる要因のひとつとなります。夏は朝や夕方に照明をつける必要がありませんが、冬は夕方だけでなく起床後に照明が必要なこともあるはずです。さらに、冬は外出の頻度も減りがちで家にいる時間が長くなり、暖房やテレビなど電気を使用する時間が増えてしまいます。それから、洗濯で使用する電力も増えます。なぜなら、冬は厚着になるため洗濯物の量が増えるからです。しかも、洗濯物が乾きにくいので乾燥機を使用する回数も増えます。
これらの要因から、冬は電気代が高くなるというわけです。
夏にエアコンの電気代を節約するには!?
夏に電気代が多くかかるものといえばエアコンです。そこで、エアコンの電気代節約方法を紹介します。まず、室温が外気温よりも高くなっているときは、窓を開けて室温を下げてからエアコンをつけます。なぜなら、設定温度と室温の差を少なくしたほうが、必要な電力も少なくなるからです。ちなみに、エアコンが一番電力を使うのは室内を設定温度にするまでの間なので、電源を頻繁にON/OFFすると電気代は高くなってしまいます。
また、サーキュレーターや扇風機を使用して空気を循環させると、部屋の空気を効率良く冷やすことができます。暖かい空気は上、冷たい空気は下に溜まるため、エアコンの風向きは平行でサーキュレーターや扇風機の風向きは天井に向けるのがポイントです。さらに、レースカーテンを閉めたり、窓用の断熱シートを貼ったりすると室温を一定に保ちやすくなります。
それから、エアコンのフィルターが汚れていると性能がダウンするので、こまめにフィルター掃除をすることが大切です。室外機のことも忘れてはいけません。周辺を整理して風通しを良くすることや、室外機に直射日光が当たらないように日よけをするのも効果的です。
エアコン以外でも電気代を節約しよう!
電気代を節約できるのはエアコンだけではありません。日常のちょっとしたポイントを意識するだけで、電気代の節約につながります。
たとえば、トイレの便座暖房の温度を下げることです。季節的に夏は便座暖房の温度を高くする必要がないため「弱」に設定しておきます。必要がなければ電源を切ってコンセントを抜き、待機電力をカットするのも手です。また、便座にカバーをかけるという方法もあります。カバーをかけるだけで座った瞬間ひんやりすることがありません。100円ショップでも手に入れることができるので試してみてください。
その他、冷蔵庫の開閉回数や開けている時間を減らすことも電気代の節約になります。冷蔵庫を開閉するたびに冷気は外に出てしまうため、庫内を再度冷やすには多くの電力が必要です。無駄な開閉や開けている時間を減らすためにも、普段から庫内を整理しておきましょう。
さらに、子どもが夏休みの場合は、テレビのつけっぱなしにも注意しましょう。テレビをつけたままで他のことをしていることも少なくないため、意識してみてください。
電力会社の変更でさらに節約になります!
電気は日常生活に必要不可欠なものなので、なかなか節約はできないと思っていた人がいるかもしれません。しかし、上記のように毎日の生活でちょっとしたことを意識するだけで節電につながるのです。
また、さらに節約したい場合には電力会社の変更を検討しましょう。電気使用量の削減はある程度を超えると我慢が必要なことが増えてきますが、電力会社の変更は電気料金の単価を下げることで、普段の生活を我慢することなく電気代を安くすることができます。
電力会社の変更は電力会社の比較サービスを利用すると便利です。複数の電力会社の電気料金を一度に比較することができます。1か月分の検針票があれば利用できるので、この機会にぜひ電力会社の切り替えを検討してみましょう。