朝食はパン派だという人の場合、オーブントースターで調理するケースが多いかもしれません。普段から使用しているオーブントースターですが、具体的にどのくらい電気代がかかっているのか、知らないという方もいるのではないでしょうか?
そこで今回は、節電へ繋げるためのオーブントースターにかかる電気代や注意点等を紹介します。
オーブントースターにかかる電気代は?
オーブントースターに限ったことではないのですが、電気代は消費電力と使用時間、1kWhあたりの電気代によって変化します。1kWhあたりの電気代は契約している電力会社の料金プランなどで変わりますが、公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会「新電力料金目安単価」より27円/kWhとします。
電気代は次の式で計算することができます。
電気代=消費電力(W)÷1000×使用時間(h)×1kWhあたりの電気代(円/kWh)
例えば、消費電力が1000Wのオーブントースターで朝食に食べる食パンを1枚焼くためにかかる時間を5分とした場合、電気代は2.25円かかります。これを1週間毎日使用することでかかる電気代は15.75円、1ヶ月(31日)では69.75円です。
また、オーブントースターの特徴として、コンセントを電源に挿したままでも待機電力がほぼかからないことが挙げられます。家電製品によってはコンセントを電源に挿しているだけで電力が消費され電気代がかさんでいくケースがあります。そのため、節電しようとしている方の場合、オーブントースターのコンセントは抜かないままでも問題ありません。
注意点として、ここで紹介した電気代は消費電力を1000Wで計算しています。オーブントースターによっては設定温度ごとに消費電力を調節できるタイプがあるため、自宅にあるオーブントースターの電気代を調べる際は消費電力に注意して計算しましょう。
他の種類のトースターの電気代は?
トースターにはオーブントースター以外にもポップアップタイプとホットサンドタイプがあります。これらの電気代はどれくらいなのでしょうか。
まずポップアップタイプです。ドラマの朝食シーンなどで見かけるパンが飛び出してくるタイプのものです。このタイプは食パンを焼くための調理器具となっており、食パンを縦にトースターへ挿入し焼き上げます。熱を加える部分が食パンに近いことにより、外側をカリっ、中がフワッとした食感に仕上げることも可能です。ポップアップタイプの電気代は、消費電力を950W、調理時間を2分とした場合、1回の調理で0.855円かかります。
続いて、ホットサンドタイプです。このタイプはパンを鉄板プレートの間に挟み込み、熱を加えて焼き上げるトースターです。名前の通り、食パンの間に好きな具材を挟んでホットサンドを作ることができる他、鉄板プレートの種類を変えることにより他の料理も調理できることが特徴となっています。ホットサンドタイプの電気代は、消費電力を900W、使用時間を4分とした場合、1回の調理で1.62円かかります。
オーブンレンジのトースター機能との違いは?
オーブンレンジにもトースターの機能がついていますが、オーブントースターとは異なる点があります。
まず、余熱が必要という点です。オーブンレンジの多くは容量が大きく、空間内が熱で満たされるまでに時間がかかります。そのため、調理するものに熱がしっかり伝えるためにも余熱が必要になってきます。それゆえに、オーブンレンジは食パンを焼き上げるまでにオーブントースターよりも時間がかかることがあります。オーブントースター同様の焼き加減まで使用すると電気代が高くなる可能性があるため注意が必要です。
他にも、オーブンレンジで食パンを焼く場合、両面を焼くために裏返しが必要な機種が存在します。オーブントースターであれば上下の両側から熱が加えられるため、ほぼ均等に食パンの両面を焼くことができます。しかし、片面からしか熱を通すことができないオーブンレンジの場合は途中で裏返して両面を焼き上げる必要があります。機種によっては両面しっかり焼き上げる機能がついているものもあるので、面倒な場合はこのようなタイプの購入を検討しましょう。
オーブントースターの電気代を節約するには
オーブントースターにかかる電気代を節約するには、電気代を計算するのに使った式から、消費電力、使用時間、1kWhあたりの電気代のいずれかを下げる必要があります。
まず消費電力ですが、消費電力をオーブントースター購入後に下げるのは無理なので、購入時に消費電力が小さいモデルを選ぶとよいでしょう。次に使用時間です。これは、庫内の大きさが十分である必要がありますが、複数枚の食パンを焼く必要がある場合は1度に2枚など複数枚焼いてトータルの使用時間を減らすことができます。
最後に1kWhあたりの電気代を下げることです。これはオーブントースター以外の電化製品にも効果があるので節約の効果が大きいです。1kWhあたりの電気代を下げるには電力会社の変更が有効です。電力自由化後に参入した電力会社の平均販売単価は自由化前の標準的な料金プランの販売単価よりも5%安いというデータ※もあります。皆が皆5%安くなるというわけではありませんが、多くの方が現在より電気代を節約することができるでしょう。まずは電力会社の比較から始めてみてはいかがでしょうか。
※資源エネルギー庁 電力小売自由化の進捗状況(2017年4月21日 スライドNo8 電気料金の比較 平均販売単価(低圧電灯))参照