これまで、一部の電力会社しか参入できなかった電力事業が解禁され、ついに日本でも電力自由化が始まりました。すでに電力会社を切り替えた人もいるでしょう。しかし、切り替えには様々な壁があるのも事実です。そこで、実際にはどのくらいの人が電力会社を切り替えたのかや、切り替えを行わない理由などをアンケートで調査してみました。
【質問】
電力自由化で電力会社の切り替えを検討したことはありますか?
【回答数】
検討して切り替えた:15
検討したけど切り替えていない:39
検討したことはない:46
まだ早い?電力会社を切り替えない理由とは
アンケートの結果、最も多かったのが電力会社の切り替えを検討したことはないという回答でした。
- どういったメリットやデメリットがあるのか判らないので、現状のままとしています。(50代/男性/正社員)
- 電力自由化とはよく聞くけど、いまだ馴染みがないので。もっと世の中に浸透してきたら検討するかもしれない。(30代/女性/派遣社員)
- 集合住宅に住んでいるのですが、光熱費が家賃に含まれているので、電力会社は替えることはできません。(50代/女性/個人事業主)
メリットが分からない人や、馴染みがないから検討していない人など、アンケートからは消費者に十分な情報が届いていないという状況がみてとれます。契約する電力会社を変更するとはどういうことなのか、一般の方には想像がつきづらいことや、そもそも現在電力会社とどのような契約をしているのか関心がない人が多いというのが原因として考えられます。
また、情報の伝達具合には地域差もあります。市場が大きい関東地方や関西地方では、電力会社も力を入れているため、電力会社の切り替え率も10%を超えています。一方で、もともとの電気料金が安かったり、人口が少なかったりして、電力会社の力の入れ具合が弱い中国・四国地方や北陸地方などでは切り替え率は3%前後となっています。
参考:電力小売全面自由化の進捗状況(2018年3月12日 資源エネルギー庁)
電気代が安くなるかシミュレーションが必要
アンケートの結果、検討していないという回答に次いで検討したけど切り替えてない、切り替えたの順となりました。
- 電気代のシミュレーションをしましたが、現状より殆ど料金が下がらなかったからです。(40代/男性/正社員)
- 電力自由化で少しでも安くなるならと感じましたが結局今の電力会社が一番安いので切り替えませんでした。(30代/女性/専業主婦(主夫))
- 少しでも金額が安いほうが家計が助かるので切り替えました。年に一度くらいは見直しをするようにしようと思います。(40代/女性/正社員)
- 少しでも光熱費が安くなるのならばと思い、乗り換えました。おかげで月2千円ほど安くなりました。(30代/女性/専業主婦(主夫))
アンケートを見てみると、電力会社を切り替えても料金がさほど変わらないことを理由に現状維持を選択する人がいる一方で、少しでも安くなるならばと電力会社を切り替えたケースもありますね。
電力会社の変更でどれぐらい安くなるかは、現在契約している電力会社のプラン内容や電気の使用量によります。従来の電力会社の標準プランである「従量電灯」で契約していれば、電気使用量が多いほど電力会社の変更で電気代も安くなる傾向にあります。その一方で、オール電化向けの料金プランで契約している場合、電力会社を変更しても安くならないことが多いです。
心配は無用!?電力会社の切り替えを検討してみよう!
実際に切り替えた人は電力料金の節約を実感しているケースもあるようですが、多くの方がまだまだ電力自由化というものに馴染みが少なく、一歩を踏み出せないと感じているということがアンケートの結果から分かりました。
実のところ、電力会社を変更することで停電が起きやすくなったり、災害の時に復旧を後回しにされたりということはないので、多くの方にとってデメリットといえるほどのことはありません。電気使用量が少なかったり、オール電化であったりした場合は電気代が高くなる可能性があることと、今まで紙で届いていた検針票が届かなくなり、Web上で見る必要があるということが気にならなければ、ほぼ問題ないでしょう。
電力会社を変更するといっても、どのような選択肢があるのかわからない方が多いと思います。そのような方は、電気料金比較サービスを利用するとよいです。1か月分の検針票に記載の情報から、今よりも安くなる電力会社を探すことができます。提携会社へはそのままWeb上で申し込め、さらにギフト券のプレゼントなどの特典があります。ぜひ、ご利用してみてください。
■調査地域:全国
■調査対象:年齢不問・男女
■調査期間:2018年04月06日~2018年04月20日
■有効回答数:100サンプル