プロパンガスの料金は都市ガスよりも高い傾向にあります。そういうものとしてあきらめて支払っている人も多いのではないでしょうか。しかし、実はプロパンガスを安くする方法もあるのです。プロパンガスの料金が高い理由と安くする方法について紹介します。
目次
プロパンガスは都市ガスよりも高い?
プロパンガスは都市ガスよりも高いということはよく聞く話だと思います。実際に高いのか東京都を例として比較してみたいと思います。
プロパンガスの料金も都市ガスの料金も事業者によって異なりますが、プロパンガスは一般財団法人 日本エネルギー経済研究所 石油情報センターが調査・公表している2020年8月の東京都(除伊豆諸島)のデータ、都市ガスは利用者が多い東京ガスの一般料金(東京地区等)の2020年8月検針分の料金を使って比較します。
プロパンガス | 都市ガス | ||
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使用量 | 料金 | 使用量 | 料金 |
5㎥ | 4,335円 | 11㎥ | 2,309円 |
10㎥ | 6,919円 | 22㎥ | 3,829円 |
20㎥ | 12,067円 | 44㎥ | 6,603円 |
50㎥ | 26,046円 | 110㎥ | 14,859円 |
出典:プロパンガスは石油情報センター 一般小売価格 LP(プロパン)ガス 確報(2020年8月調査、東京都(除伊豆諸島))、都市ガスは東京ガス ガス料金表(2020年8月検針分の単位料金より計算)
プロパンガスは都市ガスの約2.2倍の熱量があるため、単純に計算すると都市ガスの使用量はプロパンガスの約2.2倍となります。そのため、同じ行での比較がほぼ同じ使用量での料金比較となります。この結果からすると、東京都ではプロパンガスの方が都市ガスよりも約1.8倍の料金となっていることが分かります。
プロパンガスが高い3つの理由
プロパンガスはどうして都市ガスよりも料金が高いのでしょうか。その3つの理由について説明します。
配送コストが高い
都市ガスは地面に埋められた導管を通じて各家庭に供給されるのに対してプロパンガスはタンクやガスボンベに詰められて各家庭に人の手を介して配送されます。この配送にかかる費用や人件費がガス代に反映されることが都市ガスよりも料金が高い理由の一つとなっています。
十分な競争が行われていない
プロパンガスは各業者が自由に料金を設定することができます。競争が十分に働いていれば料金も下がっていきますが、消費者がプロパンガスの業者を選べることを知らない、業者によって料金が異なることを知らないといった認知不足や歴史的に地域のプロパンガスの業者間で価格の協定が結ばれていたことから、十分な競争が行われておらず、料金が下がりきっていない状態となっています。
供給設備の設置費用が上乗せされている
プロパンガスを利用するには供給設備の設置が必要ですが、その設置工事には10~20万円ほどかかります。この設置費用はプロパンガスの業者側が支払ってくれることも多いのですが、会社としてはその分の費用はどこかで回収する必要があります。結局のところは毎月のガス料金に転嫁されるため、ガス料金が高くなってしまうのです。
地域別プロパンガスの平均料金
プロパンガスは都市ガスと比べて高いということが分かりましたが、プロパンガスは各業者が自由に料金を設定できるため、プロパンガス間でも契約する業者によって料金が違うということが起こりえます。一般財団法人 日本エネルギー経済研究所 石油情報センターが調査・公表しているデータより、2020年8月調査における各地域のプロパンガスの平均料金を紹介します。
※価格は基本料金およびその使用量での消費税込みの価格(基本料金込み)です。
プロパンガスの料金を安くする方法
ガス代が高くなってしまいがちなプロパンガスですが、今よりもガス代を安くする方法もあります。どのようにすればよいか紹介します。
プロパンガスの会社を切り替える
プロパンガスは各会社が自由に料金を設定することができるので、今よりも安い料金の会社に切り替えることでガス代を安くすることができます。しかし、どこの会社が安いのかを自力で探し出すのは困難です。なぜなら日本にはプロパンガスの会社が数多くあり、また、その料金が必ずしもネットなどで公開されているわけではないからです。自分で1社1社問い合わせを行うのは骨が折れます。
そこでおすすめなのが、プロパンガスの一括見積もりサービス「enepi」を利用することです。enepiを利用すれば、Web上の情報入力で複数のプロパンガス会社の料金を比較することができます。また、enepiを通して紹介されるのはプロパンガスの販売量が4,000トンを超えたり違約金を取らない、料金を明確にしていたりするなど消費者にとって安心できる業者に厳選されているので安心できます。プロパンガスを安くしたいという場合はぜひenepiを利用してみましょう。
賃貸でも変更できる?
残念ながら、賃貸住宅にお住いの場合はenepiを利用してプロパンガスを安くすることはできません。アパートやマンションなどの集合住宅の場合は、大家さんがまとめて業者と契約している場合がほとんどなので、まずは大家さんに相談してみることが必要です。個人が直接安い業者との契約はできなくても、大家さんに安い業者と契約するようにお願いしてみて、大家さんがうまく安い業者と契約してくれれば、自分のガス料金を安くすることも可能です。
使用量を節約する
プロパンガスの会社を変更できない場合や変更後さらに安くしたい場合は使用量の節約を考えてみましょう。家庭で使用されるガスのうち、大部分が給湯器によるものです。そのため、給湯器のガス使用量を減らすのが効果的です。
お湯の設定温度を低くする、使うお湯の量を減らす、冷める前に続けて入ったりお風呂のふたを活用したりして追い焚きを減らすなどの工夫を行いましょう。200Lのお風呂の場合、温度を1度上げるのにプロパンガスであれば約4円のガス代がかかります。1回1回は大したことがない金額かもしれませんが、お風呂には毎日入るので積み重ねが大切です。
この記事のまとめ
プロパンガスは配送コストが高かったり、歴史的に十分な競争が行われてこなかったりしたことから都市ガスよりも料金が高い傾向にあります。また、プロパンガスは各業者が自由に料金を決定できるのでプロパンガス間でも料金の差があります。プロパンガスの料金を安くしたいのであればプロパンガスの会社を変更することが大きな節約につながります。
- プロパンガスは都市ガスよりも高い
- プロパンガス間でも業者によって価格が異なる
- プロパンガスの契約会社を変えることが大きな節約につながる
プロパンガスの会社を変えるといっても自分で安い会社を探すのは大変です。そこで便利なのがプロパンガスの一括見積もりサービス「enepi」を利用することです。消費者が安心できる業者の中からプロパンガスの料金を簡単に比較することができるので、「プロパンガスが高い!」と感じている方はぜひ利用してみましょう。