電気料金は電力会社によって異なり、時間帯で料金を分けたプランが数多くあります。電気料金を節約したいと考えている人の中には、夜間の電気料金は昼間に比べて安くなると聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。ここでは、なぜ夜間になると電気代が安くなるかや、電力会社を変更するだけで日中の電気代も抑えられる理由について解説します。東京電力エナジーパートナーの「夜トク」プランを参考に考えてみましょう。
目次
夜間に電気を使う人は必見!夜トクプランを選べば、電気代がお得になるかも!?
主に関東地方に電力を供給する東京電力エナジーパートナーでは、夜に電力を使用する人に向けた夜トクプランを提供しています。特に、独身で働いている人であれば、日中は会社にいるため、出勤から帰宅するまでの間は電力の消費量は少なく、帰宅後の夜の時間帯に一気に増える人が多いです。休日は家でゆったり過ごす人もいますが、1カ月の電力を消費した時間帯を考えると、圧倒的に夜が多いでしょう。そんな人に向けて開発されたのが、東京電力エナジーパートナーの夜トクプランです。
夜トクプランでは、「夜トク8」と「夜トク12」の2つのプランが用意されています。それぞれの基本料金は同じですが、夜トク8では、午後11時〜午前7時までの8時間が夜間とみなされ、1kWhあたりの電力量料金は21.16円になり、昼間は32.74円で設定されます。一方、夜トク12では、午後9時〜午前9時までの12時間が夜間帯となり、電力量料金は夜間で22.97円、昼間は34.39円になります。
なぜ夜間帯の電力量料金が安くなるかというと、夜は電気の使用量が少なくなるため、電気が余りやすいからです。独身の一人暮らしであれば、日中の電力消費量は少ないですが、専業主婦をしている人であれば、部屋の掃除や洗濯機など、夜に比べて日中のほうが電力の使用量は多くなります。人によって生活スタイルは異なりますが、全体的に見ると夜は電力が余りがちになるのです。
【東京電力エナジーパートナーの夜間の電気代が安いプラン】
基本料金 (1kW) |
電力量料金(1kWh) | ||
---|---|---|---|
夜トク8 | 214.50円 | 午前7時~午後11時 | 午後11時~翌午前7時 |
32.74円 | 21.16円 | ||
夜トク12 | 214.50円 | 午前9時~午後9時 | 午後9時~翌午前9時 |
34.39円 | 22.97円 |
※表示価格は、2019年11月分以降の消費税10%込の価格です。
※「夜トク」プランは、実量制契約になります。
夜間の電気代が安くなる夜トクプランのメリット・デメリットとは?
東京エリアで夜間帯に電力を多く使う人は、東京電力エナジーパートナーの夜トクプランを利用することにより、電気の費用を安く抑えることができるかもしれません。ただ、夜トクプランの大きなデメリットは、夜間に比べて日中の電気代が約10円高く設定されているので、このプランは日中に電力を使うと電気代が高くなってしまうという事です。
日中に自宅で過ごす時間が多い主婦であれば、夜間に比べて日中のほうが電力は使います。しかし、日中は働きに出ていたり、外出が多いために夜トクプランに契約している家庭でも、子供の帰宅時間に合わせて、早ければ夕方の時間帯に帰宅するということもあるでしょう。帰って早々にゲームをしたり、テレビを見たりすれば、電気使用量は一気に増えます。また、週末の日中に1週間分のまとめて家事を行うような場合も電気代が高くなってしまうというデメリットには注意しなければいけません。
夜トクプランで設定されている夜間の時間帯は、夜トク8で午後11時、夜トク12であれば午後9時からになるため、日中の電気の使用量が高くなる可能性は大いにあります。家庭や人によって生活スタイルは大きく異なるため、その人の生活習慣にあったプランを選ぶことが大切です。また、夜トクプランの夜間帯は、夜に限らず早朝も含まれます。その点も踏まえて、十分に考慮しましょう。
昼間に電気を使う人必見!電力会社を変更するだけで安くなる
電力自由化に伴い、数多くの企業が電力の販売に参入できるようになりました。そのため、消費者は、多くの企業が提案するプランから、自分のライフスタイルに合わせて、自由に選べるようになったのです。夜トクプランも電力小売全面自由化以降に東京電力エナジーパートナーが出した代表的なプランのひとつで、日中より夜間帯に電力を消費する人に向けたサービスになります。
夜トクプラン以外でも、ほかの電力会社では、とにかく電気代を安く設定したり、電話やガスとセット割で価格を抑えたりするなど、その電力会社によって異なるサービスを提供しています。そのため、夜間より日中のほうが電気を使用していると感じるのであれば、日中の電気代を安く設定した電力会社に変更することにより、電気代を安くすることができるのです。
小さなことかもしれませんが、夜トクプランで言えば、日中と夜間だけで約10円の差があります。1カ月で考えれば、もっと大きな金額の差になるでしょう。節約は、日々の積み重ねです。自分の生活習慣を確認し、自分にあったプランを選ぶことが節約の第一歩になると言えます。
この記事のまとめ
東京電力エナジーパートナーの夜に電気代がお得になる「夜トク」プランは「夜トク8」と「夜トク12」から選択できます。基本料金はどちらのプランも214.50円/1kWで同じです。しかし、日中と夜間の電力量料金を比較すると、「夜トク8」では11.21円/1kWh、「夜トク12」では11.42円/1kWhも夜間に利用する電気代が安くなります。
- 夜間は全体の電力消費量が少ないため、夜間の電気料金を安く設定できる
- 電気代が夜お得になるプランの契約は、日中は家を空けている事が多い人に向いている
- 電気代が夜お得になるプランは、日中の電力量料金が高いため電気の利用時間に注意が必要
夜間に電気をよく使う人がいるのであれば、夜間帯の電力量料金が安く設定された夜に電気代が安くなるプランがおすすめです。特に、独身の一人暮らしをしている人は該当する人が多いでしょう。一方で、家族の場合は、たとえ夜間に電気を消費する人がいたとしても、日中に夜間を上回る電力の使用量があれば、逆に電気代が高くなる可能性があります。生活のリズムは人によって異なるため、まずは電力の使っている時間帯を把握することが大切です。
また、政府が推奨する働き改革により、今後さらに働き方は多様化されていきます。日中に会社に行って働くという概念がなくなり、自宅で仕事をしたり、時間帯に関係なく自由に働いたりする人も増えるかもしれません。少しでも電気代を節約したいのであれば、自分の生活スタイルにあった電気会社の料金プランに変更することが望ましいと言えるでしょう。現在契約している電気プランが最適かどうかは、電気代を比較する一括比較サイトなどを利用すると便利です。今より安くなる電気プランがないか探してみましょう。