電気代を節約したい人にとって、毎日のように使う洗濯機の電気代がどれくらいかかっているかは気になることではないでしょうか。洗濯機にかかる電気代は洗濯をする回数や洗濯物の量にもよって変わる他、洗濯機のタイプによっても違ってくるのです。今回は、洗濯機のタイプ別にどれくらい電気代がかかるのかを、節電方法とあわせて解説します。
洗濯機にはドラム型と縦型がある
一般的な家庭用として使用されている洗濯機にはドラム型と縦型の2タイプがあります。ドラム型と縦型ではそれぞれの機能が異なるため、洗濯機のタイプによって、かかる電気代にも違いが出てくるのです。では、ドラム式洗濯機と縦型洗濯機には、それぞれ、どのような特徴やメリットがあるのでしょうか。また、洗濯にかかる電気代がいくらくらいなのかも気になることでしょう。それらの点について、以下で解説していきます。
ドラム型洗濯機のメリットと電気代
ドラム型洗濯機とは、ドラムを回転させて洗濯物を洗うタイプの洗濯機です。洗濯物を上から落とし、たたき洗いをすることによって汚れを落とします。ドラム式洗濯機のメリットはたくさんありますが、まず、縦型洗濯機と比較すると洗濯物が傷みにくい点を挙げることが可能です。加えて、洗濯物がシワになりにくいため、乾かした後でアイロンがけをする手間を省くことができます。それから、水をあまり使わずに洗濯できるため、縦型洗濯機よりも節水がしやすいです。また、乾燥機能が標準装備されており、縦型洗濯機と比べて短時間で乾燥まで完了できることもメリットといえます。さらに、洗濯機の上に開口部がなく平らなので、ものを置くスペースとして利用することもできるのです。ただし、洗濯機本体の価格については、縦型洗濯機と比べると安いとはいえません。
ドラム型洗濯機にかかる電気代は、乾燥方式によって異なります。ドラム型洗濯機を洗濯のみで使用した場合(70Wh)の電気代は、1回辺り約1.8円程度です。ヒーター乾燥のドラム型(1880Wh)を洗濯と乾燥で使用した場合、1回につき電気代は49円くらい、1カ月(30日間)につき1,470円くらいです。一方、洗濯と乾燥の同時利用をヒートポンプ式のドラム型洗濯機(580Wh)で使用した場合は、1回あたりの電気代は18円くらい、1カ月あたりで450円くらいと、かなり電気代に差が出てきます。
ドラム型洗濯機の特徴
- ドラムを回転させて洗う
- 上から落とした「たたき洗い」
- 洗濯物が痛みにくい
- 洗濯物がしわになりにくい
- 縦型より、水をあまり使用せず節水
- 乾燥機が標準装備されている
- 購入価格は縦型洗濯機より高価
ドラム式洗濯機(たたき洗い) | 1回の電気代 | 1か月の電気代 |
---|---|---|
洗濯のみ | 約1.8円 | 約54円 |
ヒーター乾燥タイプ(洗濯+乾燥) | 約49円 | 約1,470円 |
ヒートポンプタイプ(洗濯+乾燥) | 約18円 | 約540円 |
縦型洗濯機のメリットと電気代
縦型洗濯機とは昭和時代からあるタイプの家電製品で、洗濯槽に水を大量に張り、遠心力を利用して洗うタイプの洗濯機です。洗濯物同士をこすり合わせて洗う『揉み洗い(かくはん洗い)』となっています。縦型洗濯機にはヒーター乾燥ができるタイプと簡易乾燥機能がついたタイプ、乾燥機能がついていないタイプがあります。ヒーター乾燥タイプとは違い、簡易乾燥機能タイプでは長時間脱水し続けて水分を飛ばす仕組みで、完全には乾かず乾かせる量も少ないところがデメリットです。干した時に早く乾かすための補助乾燥となります。また、縦型洗濯機はドラム型洗濯機に比べて、本体価格が安いものが多いです。
縦型洗濯機のメリットとしては、『揉み洗い(かくはん洗い)』のため、汚れが落ちやすいことが挙げられます。泥汚れなどしっかり洗わないと落ちにくい汚れも落としやすいため、洗濯物を傷めないことよりも汚れ落としを優先したい人に向いた洗濯機です。それから、ドラム式洗濯機に比べて安い価格帯の製品が多いため、洗濯機の購入費を抑えることができるのもメリットといえるでしょう。
縦型洗濯機にかかる電気代は、ドラム式洗濯機と同様、乾燥方式によって異なります。乾燥機能を利用せずに、洗濯のみで利用した場合(87Wh)は、1回あたり約2.3円です。ヒーター乾燥タイプ(1960Wh)では、洗濯と乾燥で1回あたり電気代は50円くらい、1カ月(30日間)あたりでは1,500円くらいかかるのです。一方、簡易乾燥機能がついたタイプ(125Wh)なら洗濯と乾燥を同時に利用し、1回あたりの電気代は3.4円くらい、1カ月あたりでは102円くらいかかります。簡易乾燥機能タイプの乾燥はしっかり乾かすことには向いていないため、1時間簡易乾燥を使った場合の目安となります。
縦型洗濯機の特徴
- 洗濯漕に張った水を回して遠心力で洗う
- 洗濯物同士をこすり合わせた「揉み洗い(かくはん洗い)」
- 縦型は乾燥機が付いているタイプとついていないタイプと選べる
- 乾燥機付きタイプはヒーター乾燥タイプと簡易乾燥機能タイプとある
- 泥汚れなどのしつこい汚れも落ちやすい
- ドラム型より安い価格で購入可能
縦型乾燥機(揉み洗い) | 1回の電気代 | 1か月の電気代 |
---|---|---|
洗濯のみ | 約2.3円 | 約69円 |
ヒーター乾燥タイプ(洗濯+乾燥) | 約50円 | 約1,500円 |
簡易乾燥機能タイプ(洗濯+乾燥) | 約3.4円 | 約102円 |
洗濯にかかる電気代を抑える方法
洗濯にかかる電気代を洗濯機のタイプ別に比較した結果、電気代は乾燥方式によって左右されることがわかりました。つまり、電気代を安くすることだけを考えるなら、乾燥機能を使わずに利用すれば電気代を安く抑える事が出来ます。ただし、冬の寒い時期や梅雨の季節が年に1~2カ月あることを考えると、乾燥機能がついていないものや乾燥機能を使わずに利用する事は不便かもしれません。縦型洗濯機の簡易乾燥機能タイプでは乾燥機能に物足りなさを感じる事もあるでしょう。また、縦型洗濯機はドラム式洗濯機と比較すると水道料金が多くかかることも考慮に入れる必要があるでしょう。
そこで、冬や梅雨シーズンでも洗濯物に困らないように、乾燥機能も便利に使いながら、電気代そのものを安く抑える方法がないかも含めて検討することが必要になってくるのです。電気料金の契約プランが自分の家庭における電気の使い方に合っているかどうかなど、電力会社との契約内容を見直してみるのも良い方法です。一括比較サイトを利用し、電力会社を変更すると現在の電気代とどのくらい差が出るか試してみるのもいいでしょう。
この記事のまとめ
洗濯機は洗濯乾燥機が標準装備のドラム型と乾燥機が付いていない洗濯機も選べる縦型と2タイプあります。それぞれメリット・デメリットがあり、購入価格もドラム式の方が割高な点もあるため購入する時には家族で相談して決めましょう。
- ドラム型洗濯機は乾燥機付きが標準、縦型は乾燥機付きと乾燥機無がある
- 縦型洗濯機の乾燥機能はヒーター乾燥と簡易乾燥機能タイプがある
- 洗濯機の電気代は乾燥機を利用した場合に、乾燥機機能に左右される
2016年4月から電力の小売が全面自由化され、たくさんの新電力会社が生まれました。いずれの会社も「従来の電力会社との契約よりも電気料金がお得になる」などとアピールしており、さまざまな契約プランを用意しています。たとえば、モバイル回線やガスなど、他のサービスとセットで契約することによって、生活にかかるトータルコストを下げることができる場合もあるのです。自分や家族のライフスタイルなどと考え合わせて電力会社を比較してみることも、電気代を安くすることにつながります。一括比較サイト などを利用してみると便利です。