電気料金の請求内訳をみてみると燃料費調整額という項目があります。月によって金額が増えたり減ったりしていますが、これはどのように決まっているのでしょうか。
燃料費調整制度とは
原油や石炭、LNGなどの火力発電の燃料価格や為替レートの変動を迅速に電気料金に反映させるための制度です。毎月、原油・LNG・石炭それぞれの3か月間の貿易統計価格に基づいて平均燃料価格を算定し、基準燃料価格と比較して燃料費調整単価を算定して2か月後の電気料金に反映しています。
例:1~3月の平均燃料価格と基準燃料価格を比較して、6月分の電気料金に反映する。
燃料費調整単価の決め方
燃料費調整単価は以下の式で決定されます。
- 【プラス調整】平均燃料価格が基準燃料価格を上回る場合
- 燃料費調整単価=(平均燃料価格-基準燃料価格)×基準単価/1000
- 【マイナス調整】平均燃料価格が基準燃料価格を下回る場合
- 燃料費調整単価=(基準燃料価格-平均燃料価格)×基準単価/1000
平均燃料価格
1klあたりの平均原油価格×α+1tあたりの平均LNG価格×ベータ+1tあたりの平均石炭価格×γ
α、β、γは、原油・LNG・石炭について、原油へ単位を合わせて各燃料の構成比を乗じた係数です。
発電における構成比が異なればこの数字も異なるので、詳しい値は各電力会社の公式サイトから確認してください。
基準燃料価格
料金設定の前提となる平均燃料価格のことをいいます。
東京電力の関東エリアの基準燃料価格は、平成24年1月~3月平均で計算した平均燃料価格で、44,200円です。
発電構成が異なれば金額が異なるので詳しくは各電力会社の公式サイトから確認してください。
基準単価
平均燃料価格が1,000円/kl変動した場合の燃料費調整単価です。各電力会社の公式サイトから金額を確認してください。