節約志向のためにものをできるだけ捨てたくないという人も多いでしょう。しかし、電化製品は場合によって買い替えたほうがお得になることがあります。ここではエアコンに焦点を当てて、古いエアコンの電気代はどのくらいか、買い替えたらお得になるのかなどを説明していきます。
古いエアコンと最新エアコンの電気代を比べてみよう
10年以上前のエアコンと最新エアコンの消費電力は、どの程度異なるのでしょうか。同じようなモデルのもので、まずは最新のエアコンの電気代ですが、暖房使用時の消費電力はおよそ600ワット程度であり、電気代は1時間あたり16円程です。一方、10年前のものは暖房時の消費電力がおよそ750ワット程度で、電気代は1時間で20円ほどです。これは、最新エアコンの省エネ率は10年前のものと比べるとおよそ19%という計算になります。
なぜ最新のエアコンがこれほどまでに節約できるのかというと、たとえば、センサー技術の向上による気流の制御や自動掃除機能など、新しいものになる程に最新の機能が搭載されていることが多いからです。言い換えると、新しいエアコンでも10年前と同じような機能しかなければ、技術の向上により多少の省エネ効果があったとしても、大きく電気代を節約できないことでしょう。買い替える際はどのようなものでも良いというわけではなく、きちんと省エネ効果があるものを選ぶことが重要です。
また、最新のエアコンを購入したとしても、まだ電気代が気になるという人もいるかもしれません。その場合は契約している電力会社を乗り換えるのも、節約のためのひとつの方法です。電力会社ごとに1kWhあたりの料金が異なることが多いですし、ほかのサービスと合わさって電気代がお得になるものもあります。電気代を低く抑えることは家計に優しいだけではなく、環境にも優しいということを意味します。省エネ効果の高いエアコンに買い替えるだけではなく、場合によっては電力会社を乗り換えることも必要です。その場合は一括比較サイトなどが便利なので利用してみましょう。
もの持ちがいいのも考えもの?古い家電は買い替えるべきか
現在使用しているエアコンが古くても、壊れていないため買い替える必要がないと思う人も多くいるでしょう。しかし、壊れてはなくても買い替えたほうが良い家電もあり、エアコンやテレビ、冷蔵庫、照明器具などがそれに該当します。エアコンの他に、照明器具の場合では、電球を電球型LEDに替えるだけで、なんと85%もの電気代が節約できるとされています。もちろん、明るさはほぼ同じにもかかわらず発電量と消費電力が少ないため経済面で大きな差が生まれるのです。LEDは電球と比較するとそれ自体の価格は高いですが、寿命が長いため、トータルで見たときに十分お得といえます。また、テレビ(32型液晶テレビ)は2010年製のものと比べて34%の節約、冷蔵庫(400〜450リットル)は2007年製のものと比べて47%も節約できるという統計もあります。
参考:経済産業省資源エネルギー庁
なぜこれほどまで電気代に差が出るのかというと、技術が日進月歩で進化しているためです。つまり、家電は新しい世代のものになる程省エネ効果が期待できる傾向にあります。10年経過すれば電化製品は驚くほど進化します。購入時には出費があるものの、その後長く使い続けていくことを考え、賢く買い替えましょう。
参考:COOL CHOICE
電気代はエアコンの掃除によっても変わる?
エアコンは頻繁に掃除をするべき家電といわれますが、掃除によって電気代にも違いは出てくるのでしょうか。目安としては、1日8時間の使用でエアコンのフィルター部分は1カ月に2回程度、エアコンの内部は1〜2年ごとに1回程度といわれています。ただし、これは使用頻度によっても変わるため、毎日24時間使用しているようなケースだと掃除の頻度はもっと上がるでしょう。フィルターを掃除しているものとしていないものとでは、電気代が大きく違ってきます。汚れたフィルターから出る空気も健康に良くありません。少しの手間をかけるだけで、電気代は大きく変わっていくことに留意しましょう。
最新エアコンの場合、自動掃除機能が搭載されているものが多くあるので、掃除の必要性がないと思う人もいるかもしれません。しかし、自動掃除機能は基本的にフィルター部分だけの掃除で、内部には汚れがたまっています。そのため、フィルターを掃除する頻度は減っても、1〜2年に1回はきちんと内部を掃除する必要があります。また、自動掃除機能がついていたとしても、エアコンの風から変なにおいがしたり、目のかゆみやくしゃみが出るようになったら、自主的にクリーニングを行うべきです。最新のエアコンでは掃除をする頻度が減っても、まったく掃除をしなくて良いというわけではないと理解することが重要です。
この記事のまとめ
エアコンは1年中使う可能性がある家電です。そのため、エアコンにかかる電気代も無視できないものといえるでしょう。もしもお金を節約するためにエアコンの買い替えを控えているのなら、買い替えたほうがむしろ電気代が節約でき、数年で本体の元が取れる可能性があることを思い出しましょう。大切なのは、トータルでお得かどうかをよく考えることです。
- 10年前のエアコンと比べ、省エネ率が約19%実現も可能になっている
- 最新のエアコンの省エネ効果が高いのは最新技術搭載の影響大
- エアコンはフィルターや内部の掃除を行う事で節電効果が上がる!
エアコンはたくさん電気を使う印象がありますが、電力会社を変更すると自宅の電気代全体の節約効果が得られやすいです。一括比較サイトなどを利用し一度いくら安くなるか確認してみるのもいいでしょう。